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X ーthe another storyー

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第三十三話 初戦その三

「とてもです」
「そうですか、ではです」
「またですね」
「煎れさせて頂きます」
「有り難うございます」
「さて、それでなのですが」
 征一狼はあらためて語った。
「この様に玳透君に丁様のお傍にいる様にお願いするのはです」
「やはり戦いがですね」
「本格的にはじまったからです」
「神威と昴流さんが彼等と会いました」
「あの時は戦いには至りませんでしたが」
「それでもですね」
「普通にそうなっていました」
 そうした状況だったというのだ。
「ですから何時でも」
「戦うかわからないですね」
「そうです、僕達が全員戦いに出まして」
 穏やかだが真剣な面持ちでだ、征一狼は玳透に話していった。
「この場に誰もいませんと」
「丁様がどうなるか」
「緋炎さんと蒼氷さんもおられますが」
「お二人は戦えないですからね」
「頼りになるのは玳透君だけです」
「頼りにですか」
「してもらっていますよ」 
 ここでは優しい笑顔で話した。
「まことに」
「そうなんですね」
「ですから」
「僕は議事堂にですね」
「いて下さい、学校におられても」
「何かあればですね」
「すぐにです」 
 危急、その事態にはというのだ。
「戦場には向かわずに」
「議事堂にですね」
「向かって下さい、いいですね」
「そうします」
「はい、そして」
 それにというのだ。
「丁様を何があってもです」
「お護りすることですね」
「そうして下さい、それでは」
「はい、僕はこの議事堂にいます」
「それでは」
 こうした話をしてだった、共に茶を飲み菓子も食べた。玳透はその後で丁の隣に来た、そのうえで彼女に話した。
「これからは何がありましても」
「わらわの傍にいてくれるのですね」
「そうさせて頂きます」
「有り難うございます、玳透さんがいてくれますと」
 丁は彼に顔を向けて微笑んで話した。
「わらわも安心出来ます」
「それでは」
「では戦いは」
 地の龍とのそれはというのだ。
「彼等に任せます」
「征一狼さん達にですね」
「天の龍の七人に。間もなくです」
 丁は顔を正面に戻し真面目な顔で言った。
「複数の地の龍が動きます」
「そうしてきますか」
「ですから」
「天の龍もですか」
「何人か出てもらいます」
「そうなりますね」
「地の龍で戦える者は六人です」
 七人いるうちのというのだ。
「その彼等のうちです」
「何人もですか」
「出て来ます、それならです」
「こちらもですね」
「何人も出てもらいますので」
 それ故にというのだ。 
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