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神々の塔

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第三十三話 アウトローの者達その二

「僕等も知っててな」
「この世界でもやな」
「神霊さんになってるんやな」
「それでこの世界を守ってるか」
「そやねんな」
「そういうことや」
 まさにというのだ。
「要するにな」
「悪いこともしたが」
「それなりのもんがあったから」
「こっちの世界では神霊さんか」
「そういうことやな」
「ヤクザ屋さんの世界も一つの世界なのよね」
 アレンカールは考える顔で言った。
「結局のところ」
「アウトローの世界もな」
「それなら神様もいるわね」
「そういうことや」
 芥川はアレンカールのその指摘に頷いて述べた。
「要するに」
「そうよね」
「それでや」
「あの人もこっちの世界やと神様ね」
「ああ、ただ起きた世界のあの人の結末は」
 芥川は顔を少し上にやって遠い目になって述べた。
「やっぱりな」
「ええもんやないわね」
「ああ、ああした世界におるとな」
 遊侠の世界にというのだ。
「どうしてもな」
「ええもんやなくなるわね」
「軍人とかは戦場で死ぬかな」 
 表の世界で戦う者達はというのだ。
「案外天寿を全うするけどな」
「ああ、案外戦場で死なんな」
 メルヴィルはこう答えた。
「軍人つまり戦場で戦ってるとな」
「これがな」
「死にそうでな」
「そうでもないな」
「兵隊さんでもな」
「そら死ぬ時は死ぬが」
 それでもというのだ。
「これがや」
「案外戦死せんな」
「ソ連軍みたいなことせんとな」 
 トウェインは起きた世界それもスターリン時代の彼等のことを話した、この軍隊の戦死率はまた異常であった。
「そうそうな」
「多くても二割やな」
「二割でも滅茶苦茶多いな」
「そやな」
 芥川もそれはと頷いた。
「ほんまに」
「三割で全滅やしな」
「そもそも兵隊さんやと雇われてたり任期とかやしな」
 それで入っているとだ、羅は言った。
「戦が終わったらな」
「戦がなかったら雇われてる期間か任期終わったら他の仕事行くし」
「まあな」
「そうはないな」
「冒険者もな」 
 羅はこの世界の彼等の話をした。
「昔はどうあれ今はな」
「ギルドがあって政府が管轄していてな」
「そんな無茶な内容のクエストもな」
「そうないしあっても」
「参加者とかレベルの条件付けてて」
「死んだり行方不明でも捜索隊出すし」 
 こうした配慮が為されているのだ。
「復活もさせるし」
「死亡率低いな」
「危険な仕事やが」
「それでもな」
「昔でもな」
 施はこちらの話もした。 
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