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高校生の頭の中

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第三章

「これがね」
「ああ、何でもないな」
「そうなのよね、いや頭の中が一杯になる位か」
 高校生の時の様にというのだ。
「それはね」
「どうかってなるな」
「ましてや結婚していたらね」 
 今の自分達の様にというのだ。
「そうしていたらね」
「何時でもな」
「お家で一緒にいたら出来るし」
「特に夜な」
「そうだからね」
 そうした風になっていてというのだ。
「別にね」
「あの時みたいに頭が一杯でガツガツする位か」
「ならないわね」
「ああ、知ったらな」
 経験をしてというのだ。
「何でもないな」
「そうね、それで高校の時ってね」
「頭で知ったばかりでな」
「そういう風になるわね」
「どうしてもな」
「中学の時からね、けれどそれはね」
 そうした年齢の時性のことで頭が一杯になることはというのだった。晴香はその時の自分自身のことを思い出しつつ話した。
「普通よね」
「そういうのに興味がある年頃だからな」
「皆ね」
「ああ、それでそうしたことを知ってな」
「経験してね」
「子供が出来るからな」
 夫は笑って言った。
「そしてもっと言えば子供が出来ないと人類もな」
「繫栄しないわね」
「大きく言うとな」
 そうすればというのだ。
「そうなるからな」
「知らないとね」
「是非な、じゃあ今夜もな」
「しましょう、そろそろね」
 晴香は夫に少し真面目な顔になって言った。
「子供が欲しいし」
「ああ、それじゃあな」
「今夜もね」
「そうしたことしましょう」
「そうしような」
 夫婦でこうした話をしてだった。
 夜は二人でそうしたことをした、二人は普通にそうした。高校の時の様に色々妄想して頭の中が一杯になる様なことはなく普通にであった。


高校生の頭の中   完


                 2023・5・15 
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