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神々の塔

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第三十二話 荒野の蛇その九

「私達を倒すとはな」
「やらせてもらいました」
「人は人であるうちは神霊には勝てない」
 絶対にという言葉だった。
「その力の差は歴然としている」
「その通りです」 
 シェリルはユルルングルに答えた。
「人は絶対にです」
「人であるうちはな」
「神霊には勝てません」
「だが力を合わせて戦うとな」
 その人がというのだ。
「そうするとだ」
「強くなりまって」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「神にもだ」
「勝てますね」
「そうなる、人にはその強さがある」
 力を合わせるそれがというのだ。
「だから今回もだ」
「私達は勝てました」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうなったのだ」
「そうですね」
「だからな」
「これからもですね」
「そなた達十人は力を合わせてな」
 そうしてというのだ。
「戦いな」
「勝っていくことですね」
「そうするのだ、では健闘を祈る」
 これからのそれをというのだ。
「踏破するのだ」
「そして力を得ることですね」
「この世界を救うな」
「そうさせてもらいます」
 シェリルも他の面々も頷いた、そうしてさらに先に進むことにした。また宿屋に一泊してからそうしたが。
 出発してだ、シェリルはこんなことを言った。
「キーウィがあるとな」
「祝勝のパーティーの時に出たな」
 リーが応えた。
「サラダに入ってて」
「デザートのケーキにも使われてた」
「そやったな」
「キーウィがあれば」
 そうであればというのだ。
「お料理が華やかになる」
「美味しくて栄養もあってな」
「あの甘酸っぱさが最高や」
「そやな」
「ニュージーランドの名物やが」
 自分達の国のそれではないこともだ、シェリルは話した。このことはこの世界においても同じことである。
「しかしや」
「自分好きやな」
「あれと羊を食べて」
 そうしてというのだ。
「健康になるんや」
「それでラグビーやるんかいな」 
 中里はシェリルの今の話に突っ込みを入れた。
「まさか」
「いや、私はせんけどな」
「そやな」
「小柄やからな」
 自分でこのことを言うのだった。
「こっちの世界でも起きた世界でも」
「それでやな」
「ラグビーはな」
「せえへんな」
「ラグビーだけやないやろ」
 スポーツはというのだ。 
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