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八条学園騒動記

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第七百十二話 地球から消えた生きもの達その八

「様々なことでだ」
「エウロパを敵視する様にですね」
「教育を施している」
「エウロパは敵ですね」
「完全なな」
 連合から見ればというのだ。
「それを千年の間続けている」
「長いものですね」
「そうだな、しかしまた言うが」
 大尉はさらに話した。
「当時はだ」
「環境に対する考えはなかった」
「そうだったのだ」
「その時代のことなので」
「残念なことでもな」
 それでもというのだ。
「当時の人達に言ってもな」
「詮無いことですね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「そうしたことはな」
「当時のことなので」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「非常にだ」
「意味のないことですね」
「そうなのだ」
 こうも言ったのだった。
「それで批判するなぞだ」
「卑怯でしょうか」
「その通りだ」
 大尉は一言で答えた。
「まさにな」
「そうですか」
「だからな」
「されないのですね」
「私はな、そしてだ」
「それが常識ですね」
「当時には当時の価値観がある」
 大尉は強い声で語った。
「そして倫理観もな」
「当時のものがありますね」
「古代ローマではだ」
 大尉は例としてこの時代のこの国の話をした、古代ギリシアと共に今のエウロパの源流の一つである。
「出したもので洗濯をしていたな」
「服の」
「そうすることが普通でだ」
 それでというのだ。
「常識だった」
「それを水だけで洗うと」
「不十分だった」
「そうでしたね」
「中世ではキリスト教の考えがだ」
「価値観で、ですね」
「倫理観だった」 
 そうだったというのだ。
「そしてそれがだ」
「絶対でしたね」
「そうだった」
「それに今の価値観で言うと」
「そして倫理観でな」
「間違いの元ですね」
「事後立法とどう違うか」
 大尉は近代法で禁じられているこれのことを話した。
「法律が制定されてだ」
「制定される以前に遡って処罰する」
「それを行うとな」
「法律はそれを定める者の思いのままですね」
「そうなってだ」
「世の中は恐ろしいことになりますね」
「価値観や倫理観は法律ではないが」
 しかしというのだ。 
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