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私の 辛かった気持ちもわかってよー

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12-7

 その夏の合宿は、今年も神鍋高原に決まっていた。学校側では、以前の希望通りに菅平高原でと、打診があったのだが、監督が宿泊先への恩義もあるし、今年も学館と合同で行うからと、神鍋に決まったのだが、京都国際も合同でとの申し出があって、3校合同でいう形になったみたいだった。

 私は、エスカレーターでウチの大学に進学が決まっていたので、合宿にも参加するようにしていた。そして、みく美は、まだ、決めかねているんだけど、あの衣笠響の粘り強い誘いで、推薦で学館の大学に進むだろうからと、合宿にも参加すると言っていたのだ。確かに、今回は妙に学館の監督という人と話している姿が目立ったのだ。

 現地で各校の顔合わせがあって、学館の小野寺鏡と保津聖華の姿もあった。二人とも、そのまま大学に進むという。おそらく、みく美とは同じクラブでということになるんだろう。だけど、京都国際の多々良カンナの姿は無かったのだ。サナサに確かめると、もう、同じ大学のほうの練習に参加しているから・・と、言っていたのだ。

「山葵 腰の調子どうなん? 大会でも、だいぶ無理してたんちゃう?」

「あぁー 相変わらず 重いでー 珠に ビクッとするしー」

「やっぱり そうかー あのなぁー ウチ 衣笠さんから、トレーナー 紹介されたんやー あの人も、膝が調子良くなくて、見てもらってるんやってー ウチ 今度 行ってみようと思ってる 山葵もどう?」

「えぇー 衣笠さん? ねぇー ずいぶんと親しくなったのねぇー」

「山葵! あのさー なんか 変に考えてない? ウチは・・・ず~ぅっと 山葵とペァ組んでいきたいんやでー 大学でも頂点に立って・・ そやけど・・・山葵をウチの勝手な夢に、引きずることできひんやんかぁー そやから、ウチは学館やったら、衣笠さんもおるしー 新しい相手も見つかると思って・・・そうやって、衣笠さんにも勧められてるから・・・ 山葵は璃々香先輩との絆のほうが強いのちゃう?」みく美は、急に、涙目になってきていたみたい。

「みく美・・・ ごめん 変な言い方 してしもたー ごめん! ウチって そーいうとこ 子供やねんなぁー ずぅ~っと 一緒って約束したのにな! でも、ウチは頂点は高校で もう ええねん これからは、テニスの面白さとか 子供達に教えて行く勉強したいねん ごめんなさい みく美はみく美で自分の夢を考えてー みく美だったっら、夢でなくなると思う これからは、お互い 自分の夢に向かっていこー」

「うん ウチ 山葵にあこがれて ここまで これたから」

「うん ウチも・・ みく美がいたから ここまで 頑張れた」と、私は、みく美を抱きしめて・・・涙が出てきていた。

 その時、「先輩 ミーティングします」と、いきなりドァーを開けてこられたのだ。香菜花に抱き合っているとこ 見られてしまった。私達は慌てて、離れたのだけど・・・

「・・・ 先輩 ・・・ ふたりは・・・ そーいうんだったんですか?」

「バカ! ちゃうんよー ちょっと ふたりで 感傷に浸ってただけ 大会の余韻よー」

「ええやんかー そんな風に言われても」と、みく美はウィンクしてきていた。
 
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