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八条学園騒動記

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第七百十二話 地球から消えた生きもの達その三

「あの国は」
「そうだな、逆に言うとな」
「日本が得意でない分野には興味も持ちません」
「兎角な」
「日本ではどうかですね」
「何事もな」
「そうしたお国柄ですね」
 上等兵はドードーを見つつ言った。
「変わった国ですね」
「私もそう思う、そうした国も連合にはある」
「三百以上の国の中には」
「そういうことだ」
「そうなのですね」
「だが他の国はな」
 連合のというのだ。
「この通りだ」
「こうしたところでもですね」
「エウロパのことを悪く書いている」
「そうなのですね」
「そうした国だ、兎に角エウロパへの敵対心をだ」
「持っていて」
「子供にも植え付けさせている」
 そうしているというのだ。
「執拗なまでにな」
「そうなのですね」
「まあそれは同じか」
 大尉はこうも言った。
「それはな」
「ああ、それは」 
 上等兵もそれはと顔に出して言った。
「言われてみますと」
「そうだな」
「はい、悪く言っていますね」
 薩摩星系の方言であったがあえて連合と言わずに言った。
「そうですね」
「お互い嫌い合っていてな」
「子供に敵愾心を持たせていますね」
「そうした教育をしている」
「左様ですね」
「何かとな、衆愚と呼んでだ」
 連語の者達をだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「馬鹿にしてだ」
「嫌っていますね」
「数だけ多いとな」
 その様にというのだ。
「言っている」
「そして彼等はですね」
「腐敗した傲慢な貴族とな」
「その貴族に無抵抗な奴隷ですね」
「その様にだ」
「言っていますね」
「違うがな」
 エウロパの者達としてだ、大尉はエウロパの現実を話した。
「貴族は立場がある分な」
「責任があります」
「制約もだ」
 これもというのだ。
「多い」
「左様ですね」
「爵位があるとな」
 そして領地を持っていると、というのだ。
「その領地のだ」
「予算からですね」
「生活費等が出される」
「それぞれの領地の議会が定めます」
「宮廷費としてな」
「そうですね」
「ガラス張りだ」
 その宮廷費はというのだ。
「完全にな」
「そうなっているので」
「贅沢なぞだ」
「好きに出来るのがそうであるなら」
「出来ない、搾取なぞだ」
 連合が言う様にというのだ。 
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