八条学園騒動記
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第七百十二話 地球から消えた生きもの達その一
地球から消えた生きもの達
大尉が上等兵を恐竜のコーナーから連れて来た次の場所には。
ペンギンによく似た鳥や巨大な二足歩行の鳥、それに青い鳩に巨大なカイギュウ類といった生きもの達がいた。
その生きもの達を見てだ、上等兵はすぐに言った。彼は特に丸々と太った二足歩行の嘴が曲がった鳥を見ている。
「ここは」
「わかるな」
「はい、もう地球にはいない」
「絶滅した生きもの達だ」
「左様ですね」
「オオウミガラスにだ」
大尉はペンギンによく似た鳥を見て言った。
「モアだ」
「あの巨大な二足歩行の鳥ですね」
「そして青い鳩はな」
「リョコウバトですね」
「君が見ているのはドードーでな」
「あの巨大なカイギュウはステラーカイギュウですね」
「そして説明を見るのだ」
それぞれの生きもののところに書かれているそれはというと。
「絶滅した理由が書かれているが」
「エウロパ、当時の欧州が関わっていますと」
「全て書いているな」
「エウロパがしたものだと」
「これもまた連合だ」
大尉は苦々しい顔で言った。
「何があろうとだ」
「エウロパは悪ですね」
「その様にだ」
「教えていて」
「そしてその様に考えている」
「そうした国ですね」
「この国ではエウロパはだ」
自分達の国であることを隠して話した。
「最悪のだ」
「国家ですね」
「そうだ」
まさにというのだ。
「だからな」
「それで、ですね」
「この様にだ」
「子供も多いですが」
「子供に教えているのだ」
「エウロパが悪だと」
「動物園でもな」
自分達が今いる場所でもというのだ。
「全てな」
「そうする様に教えているのですね」
「まあ連合の悪事も書いているが」
「それでもですね」
「ブルーバックやクァッガのところを見るのだ」
細身で青い毛で細長い角を持つレイヨウの様な生きものに下半身が茶色のシマウマを見てそうして話した。
「大々的にだ」
「エウロパが行ったと書いていますね」
「これこそがだ」
まさにというのだ。
「連合のやり方だ」
「あくまでエウロパを悪にするのですね」
「事実は大々的に宣伝してな」
「嘘でもですね」
「書く」
「そうした国ですね」
「三百以上の国があるが」
連合の中にはというのだ。
「全てだ」
「こうしたことを教えていますか」
「何でも韓国は比較的書いていないそうだがな」
「あの国はそうですか」
「あの国もエウロパを批判しているが」
このことは事実であるがというのだ。
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