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X ーthe another storyー

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第二十九話 家族その八

「幸せになるのよ」
「これが幸せ」
「あの時言われたでしょ」
「星史郎さんにも」
「私も同じ考えだから」
「お父さんお母さんといる」
「そしてね」
 庚はさらに言った。
「ビーストともでしょ」
「あの子も私の友達よ」
 颯姫は自分から言った。
「大切な」
「それならよ」
「是非なのね」
「ビーストともお話して」
 そしてというのだ。
「仲良くしていくのよ」
「わかったわ」
「あとね」 
「あと?」
「遊人と一緒にね」
「あの人と」
「二人で何処かに行ってきたらどうかしら」
 こうも提案するのだった。
「今度ね」
「そうしたらいいの」
「機会があればね」
「庚がそう言うなら」
「若し戦闘になっても」
 天の龍である彼等と、というのだ。
「一人より二人の方がよ」
「安心して戦えるわね」
「だからね」 
 それ故にというのだ。
「出来るだけね」
「二人で一緒にいることね」
「そうしたらいいわ。そして何かあったら」
「あの人に」
「助けてあげてね」
「そうするわ」
 まただ、颯姫は答えた。
「私は」
「そうしてね」
「ええ。そういえばビーストも」
 このコンピューターもというのだ。
「最近調子がいいわ」
「そうなのね」
「不思議とね」
 その原因はわからずというのだ。
「そうなっている気がするわ」
「だったらね」
「それならなの」
「そのままね」
「ビーストにもよく声をかけて」
「触れ合うことよ」
 このことも言うのだった。
「じっくりとね」
「彼ともなの」
「都庁じゃいつも一緒ね」
「皆といない時は」
「その時はね」
 庚は微笑んで話した。
「いつも声をかけてね」
「お友達としてなのね」
「接していくのよ」
「そうするといいのね」
「そうすれば」
 庚は話を続けた。
「ビーストも貴女を大切に思ってくれるわ」
「お友達と」
「きっとね」
 そうだというのだ。
「だからね」
「ええ、これからはね」
「そうしていってね」
「わかったわ」
「あと命についても考えてね」
 庚はこちらの話もした。 
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