ドリトル先生と桜島
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第十一幕その二
「本当にね」
「先生の平等心は大事だけれど」
「それでもね」
「日笠さんは大事にしないと」
「さもないと駄目だよ」
「そうなんだね、わからないけれど」
兎に角こうしたことは疎い先生でした。
「そうするね」
「そうしてね」
「日笠さんに関しては」
「もっと真剣にだよ」
「必死になっていってね」
「それじゃあね」
先生も頷きます、そしてです。
日笠さんの分は他の人達のものより買いました、皆はそれを見て言いました。
「これでよし」
「本当に毎回こうだからね」
「先生はね」
「公平であれ平等であれ」
「そう意識するのはいいけれど」
「少しは日笠さんのことを考えてね」
皆で注意する様に言います。
「いいね」
「これからも言うからね」
「お土産の時は」
「他の時もね」
「是非ね」
こうお話します、そしてです。
先生はお土産の後でこう言うのでした。
「実は面白いものを観たいけれど」
「面白いもの?」
「っていうと何かな」
「一体」
「剣道だよ」
それだというのです。
「それだよ」
「あれっ、剣道って何処でもあるよ」
「日本のね」
「日本は剣道の国だから」
「うちの学校でもやってるしね」
「いや、鹿児島の剣道はね」
まさにと言う先生でした。
「特別なんだ」
「そうなんだ」
「そういえば鹿児島ってお侍多かったね」
「他の藩に比べて」
「それもかなり」
「示現流のお話をしたね」
先生は皆に言います。
「そうだね」
「そうだったね」
「そういえば」
「薩摩藩って言えばね」
「あの剣道だったね」
「それに加えてね」
さらにと言う先生でした。
「直新陰流もあるよ」
「ああ、あの」
「勝海舟さんもしていた」
「あの剣術だね」
「この流派もあってね」
鹿児島にはというのです。
「薩摩藩は強かったんだ」
「尚武の藩だけれど」
「その二つの流派があったんだ」
「示現流だけじゃなくて」
「そのどちらも見ようね、今から」
こう言うのでした。
「二つの道場にお邪魔して」
「それじゃあね」
「そうしましょう」
「今からね」
「今度は剣術ね」
皆も頷きました、そしてです。
先生と皆はまず示現流の道場にお邪魔しました、するとです。
木の棒にひたすらです。
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