X ーthe another storyー
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第二十八話 交錯その二
「ではそのお心をこれからも持たれて」
「そうしてですか」
「守って下さい」
こう言うのだった。
「そうされて下さい」
「そうします」
「それでは」
「私達はここにいるから」
火煉は優しい声で告げた。
「だから何時でもね」
「ここに来てか」
「一緒にやっていきましょう」
「そうさせてもらう」
是非にとだ、神威は火煉に微笑んで答えた。
「その時はな」
「何時でも来てね」
「俺達は仲間だからだな」
「そうよ、同じ天の龍だから」
それ故にというのだ。
「貴方達のお部屋はそのままだしね」
「そうなのか」
「休んでもいいわ」
「僕も基本暫くここに住むことになったよ」
昴流も言ってきた。
「戦いの間だけれどね」
「昴流さんもか」
「うん、征一狼さんはお家があって火煉さんもだけれど」
それでもというのだ。
「僕はね」
「家があってもか」
「マンションのね。けれどね」
昴流はさらに話した。
「少し位空けてもね」
「問題はないか」
「さして広くもないし一人暮らしだし」
だからだというのだ。
「お仕事はここにいても出来るしね」
「陰陽師のそれもか」
「そう、だからね」
それでというのだ。
「僕もね」
「暫くここで住んでか」
「戦うよ」
「そうなのか」
「学園の方から許可も得たしね」
クランプ学園からというのだ。
「あと戦いとは関係ないけれど」
「どうした」
「実は僕中退していたけれどね」
「高校をだったな」
「ああ、前に話していたね」
「そうらしいな」
「ずっと気にしていなかったけれど」
高校を中退したことはというのだ。
「単位は全部取っていたし卒業日数も足りていたから」
「それでか」
「卒業ということでね」
「してもらったか」
「些細なことだけれどね」
それでもというのだ。
「そうね」
「してもらったか」
「学園の方にね」
神威に微笑んで話した。
「有り難いことにね」
「それは何よりだな」
「うん、それで戦いの間この洋館にいるから」
「だからか」
「何かあったら」
その時はというのだ。
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