星河の覇皇
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第八十四部第三章 円明園の会議その四十六
「あくまでよ」
「然程ですね」
「それ位ですね」
「それ位に止まりますね」
「全力ではないですね」
「そうなるわ、そして」
伊東はこうも言った。
「今我が国の外交で最も力を注ぐことはね」
「各国との協同ですね」
「まずは足並みを揃える」
「合従ですね」
「それを進めることですね」
「そうよ、各国政府が動きを一つにして」
ここで考えとは言わなかった、呉越同舟は外交において常であり伊東もそれはもう構わないとしているからだ。
「中央政府に対する様にすることよ」
「そのことが重要ですね」
「我々にとっては」
「それが最重要事項で」
「力を合わせることですね」
「そうよ、中央政府も間違いなく動くし」
対する彼等もというのだ。
「難しい戦いになるわ」
「政治的な」
「武器は使わないですが」
「あらゆる知恵と人脈、資金を使った」
「そうした戦いになりますね」
「戦いは別に武器を使うものとは限らない」
伊東はここでこうも言った。
「そうね」
「はい、武器は使わずとも」
「戦争とはならずとも」
「政治的な戦いは行われます」
「そのことは」
「そうよ、政争はね」
戦争ではない政治的な戦いはというのだ。
「国家間で行わるそれはね」
「常に行われていて」
「知恵と人脈、資金を使いますね」
「そうしたものになりますね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのだ。
「国益を得るものよ、そして今の私達の敵の中央政府は」
「手強いですね」
「これまでの中央政府の中でも特にですね」
「強い政府ですね」
「そう、けれどね」
それでもというのだ。
「私達は今回は勝ってね」
「国益を得る」
「各国政府の権限を守る」
「そうしますね」
「むしろ拡大するつもりでね」
各国政府の権限、それをというのだ。
「向かうことよ」
「中央政府」
「そうしてですか」
「そのうえであの政府を倒す」
「そうしていくべきですね」
「そうよ、そして勝つけれど」
それでもというのだ。
「本当にあらゆるものを使っていくわよ」
「武力は使わずとも」
「その全てを使っていく」
「そうしていきますね」
「ええ、連合の常としてね」
その中で各国政府間でも各国政府と中央政府との間でも政治的抗争、伊東がここでは政争とあえて短く言ったそれが行われている国の中にいてというのだ。
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