星河の覇皇
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第八十四部第三章 円明園の会議その四十四
「それも意図的にね」
「当時はそうは思われていなかった」
「マスコミは嘘を吐かない」
「そう言われていましたね」
「だから百人斬りの記事も信じられたわ」
そしてその記事でそれを行ったという軍人の娘さんの家庭は崩壊した、朝日新聞記者本多勝一の記事によって、この記者はその記事で人の家庭を崩壊に追いやったがこの記者は当時良識を代表する正義の記者で弱者の味方とされていた、当時の日本は人の家庭を崩壊させる人間が正義となれた摩訶不思議な社会であったのだ。
「けれど次第にわかってきたわ」
「マスコミも嘘を吐く」
「それも意図的にであり」
「工作も行なう」
「世論誘導もまた」
「むしろテレビや新聞という公の場所を使って行うから」
それだけにというのだ。
「これだけ悪質な存在はないわ」
「全くですね」
「そしてそのマスコミが、でしたね」
「慰安婦の捏造を喧伝し」
「日韓関係を阻害しましたね」
「折角蒔いて実ったものがなくなったわ」
まさにというのだ。
「世の中そうしたこともあるわ」
「だからですね」
「それ故にですね」
「我々もですね」
「その蒔いた種を実らせ」
「そして育てていきますね」
「そうしていくわ、そしてね」
そのうえでというのだ。
「日韓関係を普通のものにね」
「させていきますね」
「今後は」
「こちらも動いて」
「その様にしていきますね」
「良好になるかどうかはわからないけれど」
それでもというのだ。
「普通の関係にはね」
「なる様にしていきますね」
「今後は」
「その様にしていきますね」
「我々も」
「ええ、ただね」
伊東はこうも言った。
「正直こちらがかなり努力してもね」
「韓国の対日は収まりませんね」
「そうおいそれとは」
「そうはならないですね」
「もう対日、もっと言えば反日が滲み込んでいるわ」
それこそとだ、伊東は述べた。
「韓国はね」
「もう日本に対してどうか」
「どうしていくか」
「そのことがこれまで全てでした」
「千年の間」
「だからですね」
「それがそう簡単に変わるのか」
それはというのだ。
「それこそ何世代もかけてでもないとね」
「変わらないですね」
「流石にすぐとはいかないですね」
「今すぐにとは」
「そうはいかないですね」
「いく筈がないものよ」
伊東は日本つまり自国の外交官達に冷静な声で答えた。
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