おぢばにおかえり
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第七十五話 天下茶屋その二十五
「そうさせてもらうわ」
「そうですね」
「よかったら新一君もどう?」
私はここでふと思って新一君に誘いをかけました。
「そうする?」
「僕もですか」
「車に乗ってね」
そうしてです。
「おぢばまで帰る?」
「実は難波に寄るつもりなんです」
「難波になの」
「天下茶屋って難波からすぐなんですよ」
「もう電車でちょっとよね」
「自転車でも行けます」
そうした距離というのです。
「僕もおばちゃんのお家の自転車借りて何度も難波に行ってます」
「そこまで間近なのね」
「そうなんです、難波いいですよ」
私に明るい笑顔で言ってきました。
「さっきお話させてもらったカレーのお店もありますし」
「自由軒ね」
「あと金龍ラーメンや蓬莱、北極に」
「色々なお店あるわね」
私もこのことは知っています。
「あちらは」
「そこからちょっと行けば道頓堀や心斎橋ですしね」
「そうした場所よね」
「あと吉本の」
お笑いで有名な芸能事務所のというのです。
「グランド花月もありますよ」
「お笑いの場所でもあるわね」
「あそこは本当に楽しい場所です、カラオケのお店もありますし」
「新一君カラオケ行くの」
「結構好きなんですよ」
「そうなのね」
「先輩はカラオケお好きですか?」
私に明るい笑顔で尋ねてきました。
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