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モデルガンは安全に

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第二章

 笘篠はモデルガンを集めて使っていった、そんな中で彼が住んでいる街で誰かがモデルガンで人や生きものを撃っているという事件が起こったが。
 彼のことは噂に出なかった、スーパーの店員として働いている父の忠司息子そっくりの外見だが髪の毛はオールバックの彼は家で息子に言った。
「お前がやってるって話が出てなくてよかった」
「実際にそんなことしないよ、僕」
「それでもだ、そんな話が出ないことはな」
「だって僕サバイバルゲームの時以外はモデルガン外に持って行かないし」
「街にはか」
「持って行って出さないしね」
 それでとだ、息子は答えた。
「家族以外とゲーム仲間以外に僕がそういうの持ってるなんて」
「知らないか」
「SNSでも言ってないし」
 このこともなくてというのだ。
「それじゃあね」
「誰も言わないか」
「そうだと思うよ、というかね」 
 息子は父にどうかという顔で言った。
「そんなね」
「人を狙って撃つとかか」
「生きものもね、それはね」
「絶対に駄目か」
「だからしないしね」
「噂にも出ていないか」
「そうだよ、誰か知らないけれど」
 今度は咎める顔で言った。
「こうしたことはしたらいけないよ」
「そうだな、兎に角お前が噂にも出ていなくてだ」
「よかったんだね」
「本当にな」
 父は微笑んで答えた、そしてだった。
 暫くして犯人が逮捕された、街で評判の悪い高校に通っているその高校でも評判の悪い高校せであった。
 笘篠の話は全く出ることはなかった、それで父も母も言った。
「よかった、噂にも出なくて」
「出るだけで厄介なのよね、悪い噂って」
「これはお前がちゃんとルールを守ってるからだな」
「そうしてるからよね」
「そうだと思うよ、モデルガンは危ないから」
 このことがわかっているからだとだ、彼は両親に答えた。
「ちゃんと弁えないとね」
「全くだな」
「じゃあこれからもよね」
「そういうところ守ってやっていくから」
 両親に確かな声で答えた、そうしてだった。
 彼はモデルガンの趣味を続けていった、就職して結婚して子供が出来ても続けたがずっとルールは守った。それで誰も傷付けることなく平和に楽しむことが出来た。


モデルガンは安全に   完


                   2023・7・24 
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