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ドリトル先生と桜島

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第八幕その六

「否定出来ないよ」
「確かにあのロケットはイギリスを攻撃したよ」
「僕達が生まれた国を」
「物凄く怖い兵器だったわ」
「けれどそのロケットがね」
「後になってね」
「宇宙開発につながるんだ、博士はドイツからアメリカに行って」
 そうしてというのです。
「そしてね」
「そのうえでだよね」
「アメリカでも開発を続けて」
「そうしてだね」
「遂に人類を月に送った」
「それを適えたね」
「ロケットにのみ情熱を注いでいて」
 そしてというのです。
「ナチスに関わったこともね」
「その為だったというけれど」
「そのことで批判を受けているけれど」
「それでもだね」
「人類が宇宙に行く大きな貢献を果たした」
 このことはというのです。
「紛れもない事実だよ」
「ナチスは酷いことをしたけれどね」
「何かと」
「けれどそのナチスに協力しても」
「あの人には功績もあるね」
「ことの善悪はね」 
 先生は皆にお話しました。
「天秤で測るとね」
「あっ、ギリシア神話だね」
「あの神話の女神様だね」
「星座の天秤座の」
「あの女神様の天秤だね」
「そう、あの天秤でもそうだしね」
 ことの善悪を測るものだというのです。
「エジプトの神々でもそうだね」
「人が死んだ時にね」
「ことの善悪測るね」
「それで悪い方に傾いたら心臓を食べられたりするね」
「あの国の神話だと」
「そう、人はいいこともすれば悪いこともするね」
 その両方を行うというのです。
「どうしても」
「あらゆる生きものがそうだね」
「いいことをすれば悪いこともするわ」
「その両方をね」
「どうしても」
「だからことの善悪が測られるんだ」
 そうなるというのです。
「ギリシア神話やエジプト神話ではね」
「それでフォン=ブラウン博士もだね」
「ことの善悪が測れるべきで」
「その善悪を測ると」
「どうなるか」
「ナチスに協力して兵器を開発したけれど」
 イギリスに沢山撃ち込まれたそれをです。
「人類を宇宙に送った」
「そして宇宙開発に多大な貢献を果たした」
「そのことは事実だから」
「それでだね」
「僕は善に傾いていると思うよ」 
 フォン=ブラウン博士はというのです。
「今の宇宙開発もあの人がいなかったらどうなっていたか」
「そう考えると」
「フォン=ブラウン博士の功績は大きいわね」
「実際にそうだね」
「人類に凄い貢献をしてくれたわね」
「そうだよ、だから日本のとあるアニメではね」
 先生は笑顔でお話しました。 
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