X ーthe another storyー
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第二十五話 選択その十三
「目を覚まして何よりだ」
「そうなのね」
「ああ、本当にな」
「話は聞いたで神威」
ここで空汰が部屋に入って来た、嵐と護刃それに昴流も一緒だ。
「小鳥ちゃん目を覚ましたんやな」
「ああ、この通りだ」
神威はその小鳥に顔をやりつつ空汰に答えた。
「何も問題はない」
「よかったな、ほな征一狼さんと火煉さんにも連絡してな」
「来てもらうか」
「そうしよな」
「封真さんにも連絡すべきね」
嵐も今は微笑んで話した。
「ここは」
「そうだな、あいつも心配していた」
神威は嵐のその提案に頷いて応えた。
「それならな」
「ええ、ここはね」
「あいつにも連絡しよう」
「そうしましょう」
「何はともあれよかったよ」
昴流も澄んだ声と笑顔で言ってきた。
「小鳥さんがまた目覚めてくれて」
「全くだ、ずっと心配だった」
神威は純粋に本音を述べた。
「それでだ」
「起きてくれてだね」
「正直ほっとしている」
「うん、それがわかるよ」
「それでだが」
神威はさらに話した。
「小鳥は暫く安静にしないと駄目だな」
「そこまではいかないけれどずっと寝ていたからね」
昴流はそれでと答えた。
「暫くは学校に行くけないし」
「そうなのか」
「体力を回復させることだよ」
「そのことが先決だな」
「そうだよ」
まさにというのだ。
「小鳥さんはね」
「わかりました、じゃあ暫くはそれに務めます」
小鳥もそれならと応えた。
「それから学校に行きます」
「そうしようね」
「小鳥、安心するんだ」
神威はまた小鳥に言った。
「その間俺はずっと小鳥の傍にいる」
「神威ちゃんがなの」
「学校を休むことは出来ないがな」
それでもというのだ。
「そうでない時はな」
「いつも私の傍にいてくれるの」
「それで凶事から護る」
そうもするというのだ。
「だからな」
「安心してなのね」
「体力を回復させるんだ」
「それでじゃあね」
「落ち着いてな」
こうした話をしてだった。
神威はそのまま小鳥の枕元にいた、そのうえで彼女に言った。
「小鳥、また言うが俺はお前をだ」
「護ってくれるのね」
「何があってもな」
それこそというのだ。
「俺はそうする」
「そうしてくれるのね」
「だからな」
それ故にというのだ。
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