星河の覇皇
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第八十四部第三章 円明園の会議その二
「そこから考えるとね」
「何としてもですね」
「こちらとしてはですね」
「成功させねばならない」
「そうした会議ですね」
「だから用意周到といい位にね」
そこまでというのだ。
「事前の準備を進めていったのよ」
「この時まで」
「各国で水面下で交渉し」
「そして話も詰めてきた」
「そうしてきましたね」
「そうよ、今度は会議が踊るではないわ」
ウィーン会議のことも例えに出した。
「決してね」
「会議は踊る、されど進まず」
「その裏で各国の利害調整を進めていた」
「実に複雑な会議でしたね」
「ナポレオンの後の欧州の秩序を定めた会議でしたが」
「あれは少なくともナポレオン脱出まではよかったわ」
会議を進めずとも、というのだ。
「まだね」
「脅威が去ったので」
「それで、でしたね」
「まだよかったですね」
「また再開したし」
ナポレオンが再び失脚してからだ、尚ナポレオンがエルバ島を脱出した時にそのことを信じられず発狂した者もいた。
「そして話がまとまったわ」
「左様でしたね」
「遂にそうなりましたね」
「ですがこの会議は違いますね」
「既にですね」
「そう、もう九割まで話を進めたのだから」
それだけにというのだ。
「後はね」
「その一割を済ませる」
「それだけですね」
「そしてそれは、ですね」
「首相が、ですね」
「私が中心の一人となるわ」
残り一割、それを行うそれのというのだ。
「これからね」
「米中露の首脳と共に」
「そうされますね」
「この度は」
「そうよ、その一割を完成させなければ」
どうなるか、伊東は話した。
「何もならないわ、仮のその一割を九割終わらせても」
「それでもですね」
「最後の詰めを誤れば」
「それで、ですね」
「失敗に終わるわ」
そうなるというのだ。
「絵を描いても目を入れないのなら」
「完成したことにならない」
「そして目をしくじれば」
「全て終わりですね」
「そうよ、画竜も目を欠けば」
それでというのだ。
「何もならないわね」
「それが如何に素晴らしい絵でも」
「目がない、それだけでですね」
「その絵は意味がないですね」
「完成したとはならないですね」
「ある漫画家は多くのアシスタントを抱えていたけれど」
そして彼等が絵を描いていたがというのだ。
「キャラクターの目は入れていたわ」
「確かあのスナイパーの漫画でしたね」
「今も続いている」
連合どころかマウリアやサハラも舞台にしている、ただしエウロパに入ることはこのシリーズでは存在しない。連合と国交がないからだ。
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