神々の塔
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第二十四話 夢幻の森その五
「そうなってるわ」
「こっちの世界やと」
「そや、ただな」
「ただ?」
「エジプト文明はナイル川下流で発展した」
芥川はこのことも話した。
「ナイル川全体から見ればそう言うてええ」
「ナイル川も長いし」
この世界でも世界屈指の大河である、そして北アフリカのその地域に多くの恵美を与えているのだ。
「そうなるね」
「海に近いな」
「あの辺りやね」
「あの辺りからな」
まさにというのだ。
「エジプト文明は発展してな」
「神々も栄えたんやね」
「ああ、ただどうもな」
芥川は腕を組みこうも言った。
「僕等が来る前にな」
「ああ、この世界は統一されてる」
リーが応えた。
「そうされてる」
「そやな」
「誰かが統一してな」
「この世界の土台を築いたな」
「そうしたけどな」
「海の魔神が石に変えた」
「統一され結構な時間が経ってからな」
それからというのだ。
「そうした、そしてその海の魔神はな」
「クトゥルフやったのよね」
アレンカールが応えた。
「これが」
「ああ、あの神様がな」
「この世界を脅かす危機に対することが出来るか」
「それを試す為にな」
「この世界を石に変えたのよね」
「そうしたんや」
「そうだったわね」
「それで石から戻るとな」
世界がというのだ。
「統一された政府はなくなってて」
「無茶苦茶に分裂していたわね」
「それを私達がそれぞれの地域で統一してな」
「あたい達は十星連合を築いたわね」
「エカテリーナちゃん達は三星枢軸でな」
「欧州は五星騎士団ね」
「そうなったわ」
まさにというのだ。
「そこまでも試練でな」
「その世界を一つにしてね」
「危機にな」
「向かうわね」
「そうなるわ、しかしその統一されたことはな」
リーは真剣な顔で話した。
「間違いない」
「そこでかなりの土台が築かれたわね」
「貨幣とか技術とかな」
「あと文字や言語もね」
「そうなったわ、それを見るとな」
「統一した政府そしてその棟梁は凄い人ね」
「ああ、始皇帝やカエサルをも凌駕する」
そこまでのというのだ。
「かなりのな」
「傑物ね」
「始皇帝の功績は何か」
当時の幾つもの国に分かれていた中華を統一しこの国の最初の皇帝となった彼のそれはというのだ。
「やっぱりな」
「度量衡の統一にや」
他ならぬ中国人の羅が応えた。
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