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神々の塔

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第二十三話 南洋の神々その十一

「全くな」
「動けへんですね」
「そうさ、あんた達はな」
「このままですね」
「仲良くいろよ」
 是非にというのだ。
「いいな」
「はい、そうします」
「是非な」
「はい、ほな」
「これからも頑張れよ」
「そうします」
 リーは笑顔で応えた、そしてだった。
 マオイ達との戦の後で宿屋に戻り身体を清めて宴に入った、今回の宴は南国のフルーツに豚肉にだった。
 トロピカルなリキュール類で乾杯した、そのフルーツジュースと割った酒を一口飲んでからだった。
 羅は仲間達にだ、こんなことを言った。
「実際我等仲ええ方やな」
「そやな」
 メルヴィルは大きな焼いた豚肉を食べつつ応えた。
「言われるとな」
「言い合いはしてもな」
「それはすぐに終わってな」
「普段の中に戻るしな」
「仲ええな」
「そう言ってええな」
「ほんまに仲が悪いとな」
 どうなるかとだ、メルヴィルは話した。
「もう話もせんしな」
「顔も背け合ってな」
「席も離れる」
「そうなるわ」
「もうお互い嫌い合ってな」
 施はパイナップルやキーウィが入ったサラダを食べつつ言った。
「距離置くからな」
「ほんまに仲悪いとな」
 実際にとだ、メルヴィルはカシスオレンジを飲みつつ話した。
「そうなるな」
「そやろ」
「それで顔を見ただけで人相が変わる」
「そうなるな」
「そう思うとな」
「自分等仲ええわ」
 施はしみじみとして述べた。
「そしてそれがな」
「戦にも出てるな」
「連携がよおなって」
「戦力にもなってるな」
「例えばね」
 アレンカールは海老のスープを飲みながら言った。
「中日の荒木さんと井端さんみたいな」
「アライバな」
 中里が応えた、彼も大きな豚肉を食べている。
「あの二遊間な」
「仲がええとね」
「あの二遊間みたいになれるな」
「若し技量がそこそこでも」
 この二人の守備はそれぞれが鉄壁であった、落合博満が監督を務めていた頃の中日ドラゴンズの象徴であった。
「仲がええとね」
「ああもやな」
「出来るわよ」
「そうなるな」
「それでも逆にね」
「仲悪いとな」
「もうね」
 その時はというのだ。
「一と一で二になるどころか」
「一と一で済むどころかな」
「マイナスになりかねないわ」
「今の巨人の守備全体やな」
 起きている世界でもこの世界でもだ。 
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