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イベリス

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第百四話 八月の終わりその二

「そうだしね」
「気を付けることなのよ」
「そうよね」
 咲もそれはと頷いた。
「やっぱりね」
「それで咲夕方はお散歩行くのね」
「そうしてくるわ、ゲームをして」
 そしてというのだ。
「そのうえでね」
「夕方行って来るのね」
「そうしてくるわ」
 母にその寝ぼけた感じの顔で話した。
「その時になったら」
「それじゃあね」
「宜しくね」
「それまではね」
「ゲームしてるのね」
「それか漫画かラノベ読んでるわ」
「あんたの趣味を満喫するのね」
「そうするわ、まあ毎日楽しんでるけれど」
 それでもと言うのだった。
「今日はね」
「一日中楽しむのね」
「あと勉強して」
「それは忘れないわね、あんた」
「どうもね」
 学校のそれのことはとだ、咲は答えた。
「子供の頃からよね」
「毎日ちゃんとするわね」
「そのせいかずっと成績優秀ね」
「大学も行くつもりよね」
「そうだしね、だからね」
 それでというのだ。
「今日もね」
「お勉強もするのね」
「予習復習もね」
「それじゃあそっちもやってね」
「そうするわね」
 こう言ってだった。
 咲は昼食の時までゲームをして楽しんだ、そして昼は母が作った素麺を食べたがこの時にであった。 
 サラダとドレッシングの中の素麺を食べつつ母に言った。
「今日はサラダとなのね」
「だってお素麺だけだとよ」
 母はサラダの中のレタスやトマトを食べつつ答えた、他にはセロリや胡瓜もある。
「栄養偏るでしょ」
「だからサラダなのね」
「そう、それでね」
 母はさらに話した。
「牛乳も飲みなさいね」
「蛋白質ね」
「カルシウムもね」
「ちゃんと摂らないと駄目なのね」
「だからね」
 それでというのだ。
「今日はこのお素麺にしたの」
「成程ね」
「しっかり栄養摂らないと」
「それね」
 咲もそれはと応えた。
「バランスよく」
「そうでないとね、ただお素麺はそろそろね」
「終わりね」
「夏が終わるから」
 だからだというのだ。
「お素麺もね」
「終わりね」
「後はお蕎麦ね」
「そっちね」
「お父さんお蕎麦好きだしね」
「そういえばそうなのよね」
 咲はサラダを食べながら母に応えた。 
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