超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
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第三百五十三話 BEI軍基地 その1
第三百五十三話 BEI軍基地 その1
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『カラーレス』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。
ギンコー襲撃により得た大金を使い、俺たちカラーレスは自作の爆弾制作を始めた。
カラーレスのリーダー、倉都テツオの指示によって、俺たちはいつもの廃屋で、爆弾制作に精を出す。
かつて軍隊に所属していた倉都テツオ、彼は第三次世界大戦の経験者である。
さすが経験者だけあって、戦闘中に相手が一番困る爆弾の作り方を心得ていた。
かつて、俺たちが東強大学を占拠したときも、倉都テツオの指示で制作した自作爆弾は、ケーサツ隊を何人もあの世送りにしたらしい。
まぁ、俺はその当時、ビビってトイレに引きこもっていたから、実際には見ていないのだが。
爆発すると、内部に詰め込まれた大量の釘が一斉に、拡散する殺傷能力に長けた爆弾。
俺たちがコツコツと作っている爆弾はそんな爆弾だ。
休憩時間。
倉都テツオが、カップ麺を食べているみんなに向かって、次の作戦についての説明を始める。
どうやら、次のターゲットは都内にある、BEI軍の基地らしい。
テツオの話を聞いている、姫先ユイナは、膝の上に置いた握りこぶしにギュッと力を込める。
ユイナは、かつて、BEI軍にその身を汚された経験をもつ。
それゆえに、今回の作戦は、ユイナにとって待ちに待った作戦であるはずだ。
倉都テツオがみんなに向かって礼を言う。
「今回の、このBEI軍基地攻撃作戦を実行できるのは、君たちがコーバンを襲撃して得た銃で、ギンコーを襲い、ギンコーから奪った大金で、大量の爆弾が作れるようになったおかげである!その過程で、多くの仲間を失うことにもなってしまったが、君たちの、この国を思う心が、今を作っていることを忘れないでほしい!君たちには本当に感謝している!これからも一緒に、この国を浄化していこう‼わかるか?」
倉都テツオの言葉を聞いた、みんなが一斉に拍手と歓声を上げる。
しかし、俺は知っている。
このカラーレスのメンバーが水面下で二つに分裂していることを。
一つは、自らの危険を顧みずに、この国を浄化し、革命を起こそうとしている者たち。
もう一つは、自分の身を守るために、どうにかして、組織から抜け出そうとしている者たちである。
しかし、組織から抜け出そうとしている者たちは、皆、知っている。
組織を裏切った、リョウジが俺に銃殺され。
作戦を妨害した、ヒミカがユイナに銃殺されたことを。
できれば、俺はもう、仲間を撃ちたくない。
今、このカラーレスを辛うじて一つにまとめているのは、皮肉にも、裏切り者たちの死であった。
死の恐怖による、組織の統制。
それは、俺達の目指す、何物にも支配されない自由な主義、『無色主義』とはまったく逆の思想である。
しかし、死の恐怖によって、統制された組織の活動によって、『無色主義』による日本の解放と浄化を達成できるのであれば、俺は今のカラーレスの現状を受け入れることができる。
カラーレスのメンバーの一人、時田トオルが、急に椅子から立ち上がって、口を開く。
「お、俺に『提案』がある‼」
倉都テツオが、トオルの提案を許可する。
「お、俺は、もうこの組織を脱退したい、も、もちろん、みんなのことは黙っているよ!この国を浄化したい気持ちだって同じだ!で、でも、俺は死にたくない、だって、相手はあのBEI軍だぜ?俺たちより、武器だって持ってる!勝目なんてねぇよ‼」
鬼の形相をしたユイナがすぐに『提案』する。
「私、姫先ユイナは、今すぐ時田トオル君の『反省』と『粛正』を『提案』します‼」
倉都テツオは、ユイナの提案に対して、片手を上げて、制すだけだ。
倉都テツオがトオルに対して、作戦内容の補足を行う。
「トオル、今回の作戦は、BEI軍の基地を潰すことじゃない、BEI軍の基地内にある、武器倉庫と、食料貯蔵庫に爆弾を仕掛けて、爆破するだけだ。この作戦に成功すれば、BEI軍は武器と食料を失い、その戦力は大幅に減少する」
「で、でも、BEI軍どもを内部から疲弊させた後に、本格的な攻撃作戦を、いつか実行するんだろう?いくら、食料と武器にダメージを与えたところで、俺たちの、この人数では勝目がないぜ!」
「確かに、BEI軍どもの、食料と武器を潰して、そう遠くない時期に、我々は、BEI軍基地への本格的な攻撃作戦を行う。しかし、この仕上げともいうべき、攻撃作戦に参加するのは我々、カラーレスだけではない。トオルもみんなも知っているはずだ、この日本には、俺達が以外にも、この国の浄化を願っている者たちがいることを!」
そう、今や、日本各地に、俺たちカラーレスの運動に触発されて、動き出した同志たちがいるのだ。
「我々、カラーレスがBEI軍基地への最終攻撃作戦を実行するのは、日本各地に存在する同志たちを手を組み、戦う準備が出来た後だ!トオル、俺は勝目のない戦いに、みんなを巻き込むつもりはない‼だから、勇気を振り絞り、これからも、俺についてきてほしい!わかるか?」
「私、姫先ユイナは、倉都テツオ君の勇気ある決意を『賞賛』します‼」
ユイナに続いて、多くのメンバーたちがテツオに対して、拍手と共に『賞賛』を贈る。
ユイナがトオルに指を指して告げる。
「さぁ、トオル君、はやく『反省』しなさい!さぁ!さぁ!さぁッ‼」
トオルが顔をしかめたまま、悔しそうに口にする。
「時田トオルは...時田トオルは...先程の不適切な発言を...『反省』...します...!」
トオルの悔しそうな顔を見た、ユイナが、愉悦に満ちた満面の笑みを浮かべる。
組織への逃げ道を完全に失ってしまった、トオルの顔を見て、俺はふと思う。
悔しい...ですよね?
次回予告 BEI軍基地 その2
※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
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後書き
次回もお楽しみに
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