私の 辛かった気持ちもわかってよー
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学校が始まって、1週間が経った時、もう顔の青タンも消えていて、学校帰りに近くの駅で山水が待っててくれて、ラテを買って、公園デートをしていた。
「山葵 その制服も可愛いな なんとなくお嬢様だよ」
「そう? ありがとーぅ なぁ 山水は 今度の学校 可愛い娘 居た?」
「うーん 僕には 山葵が一番だから 眼に入んないョ」
「・・・うふっ 山水 上手になったネ」
「いや 本当にそう思ってる どうだ テニス部は」
「ウン 厳しい 毎日へとへとやー それに、特にウチは因縁の相手にいじめられてる」
「誰だ? その 因縁の相手って」
「あのさー ウチが襲われた時 助けてくれた風の人」
「それって あんときの音女の女か? テニス部なんか?」
「そう テニス部のエース」
「山葵 それで、余計に音女のテニスに・・・ その女が犯人と思ってるのか?」
「うん 山水には はっきり 言うけど・・ きっとあの女がウワサを流したに違い無い 他におらへんもん あの時のこと知ってるのって」
「だってよー だからって どうすんの? いまさら 済んだことやんかぁー?」
「済んだことって! ウチ あの時 辛くって 本当は、この世から消えたかってんでー 山水には言わへんかったけど・・・ 許せない 犯人 きっと 後悔させてやる ウチはあいつを見下してやるんや! ウチは狼女になるんや 喉元に喰らいついてやる」
「なぁ 冷静に考えてみろやー 許せないって どうしようもないやんかー 確証もないのに・・ はっきりと、確かめてから・・ 犯人ですかって聞くわけにもいかへんやん なぁ もう・・ 山葵のことが 心配やー 山葵 今 般若みたいな顔になってるでー もう 忘れろやー」
「ウチはなぁー 襲われたことより ウワサ流されたことのほうが悔しくて、辛かってん 忘れられへん 山水かって ウチがやられたん もし、本当やったら 付きおうってならへんやろー どこの男かわからん奴にやられた女となんてー」
「そんなこと 関係ないよ 山葵は山葵ヤン どうなってようが山葵に変わりはないやろー? だから 犯人捜しなんて もう やめろって」
「・・・ウチの辛かった気持ちわかってよー 影でコソコソ言われてー 女の子があんな風に言われるなんてー 山水に あの時のウチの気持ちなんて わからんやろー 山水も男やしー 女の子ちゃうしなー 確かに仲間の皆は元気づけてくれたけどな」
私達は平行線のまま、気まずい感じで別れてきてしまった。あんなに、最初は甘~い雰囲気だったのに・・。
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