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神々の塔

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第二十三話 南洋の神々その二

「そやしや」
「職業は提督や」
「水で戦う指揮官や」
「そして種族はマーマン」
「完璧や」
 芥川は言い切った。
「あいつは泳ぎやとな」
「そやな、何といっても」
「泳ぎであいつに勝てるモンはおらん」
 施は言い切った。
「おいらも泳ぎには自信あるけどな」
「それでもやな」 
 メルヴィルが応えた。
「あいつは別格やな」
「こと泳ぎについてはな」
「そやな」
「あれや、水滸伝の張横とかな」
「ああした水軍の好漢さん達とか」
「同じ様なもん、いや」
 施は自分の言葉を訂正して話した。
「もっとな」
「格上やな」
「あいつはな、あと釣りもな」
「そや、あいつ釣り部や」
 トウェインが言った。
「それで釣りも相当やな」
「釣り部の釣りキチ三平やったな」 
 リーはトウェインに応えた、そして海面すれすれに飛んできた鳥達に術を放って一瞬で倒してから述べた。
「そやったな」
「昔の日本の漫画のな」
「あの主人公レベルか」
「そこまで凄いってな」
「釣りもな」
 リーはさらに言った。
「日本やと女の子の萌え作品にもするが」
「そこは日本人やな」
 トウェインも唸って応えた。
「擬人化、萌え、そうしたことはな」
「何でもするな」
「それで女の子が釣りする作品もな」
「あるな」
「日本やとな」
「それで私等の学校の釣り部も女の子がおるが」
 それでもというのだ。
「日本は漫画、アニメにさえする」
「あの発想は凄いな」
「日本人に独創性はないか」
 リーは言った。
「何処がや」
「あり過ぎるな」
「神話で男の娘が出るんや」
 倭建命の話を出した。
「それで平安時代の文学でもや」
「男の娘あったな」
「姉弟が服も役目も交換してな」
「それで生きてく話やな」
 とりかえばや物語のことをこう話した。
「あれは凄いな」
「源氏物語かてや」
 シェリルはこの文学作品の話をした。
「ハーレムやしな」
「あの時代に恋愛ハーレムもの書いた紫式部さん素敵よね」
 アレンカールも唸って言う。
「どれだけ独創的なのよ」
「結構無敵主人公やし」
「その無敵主人公っていうのもね」
「時代を先取りしてるわ」
「ほんまそうなのよね」
「しかも義理のお母さんとか少女を育ててとか」
 シェリルは光源氏の女性関係の話もした。 
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