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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第三百四十四話 アポカリプス その6

第三百四十四話 アポカリプス その6
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。

地球上の人間を含めた全ての自然の源である7本の断罪剣。
地球人類の環境汚染により自らの身を案じた『地球の意思』は7本の断罪剣によって封印されていた、アポカリプスの封印を解く。
人類破壊装置という名の生命体・アポカリプスはパブリックブレイク現象を発生させ、地球人類を絶滅に追い込む。
しかし、そのパブリックブレイク現象により、力を得たピョヌァによって、アポカリプスは死亡。
死亡したアポカリプスの代わりに、『地球の意思』が直接、人類史上最大規模のパブリックブレイク現象を発生させ、各地で大勢の人間がパブリックモンスターと化し、暴走、そしてすでにパブリックモンスターであった者たちも暴走してしまう。
大切な仲間を失い自暴自棄になったピョヌァは、対象の全てをコピーする能力を駆使して、爆炎の断罪剣士、大地の断罪剣士、雷光の断罪剣士、混沌の断罪剣士を殺害。
残り3人の断罪剣士達は、自然の力を支配する力を持つ断罪剣の能力を最大限に生かして、ピョヌァの能力の消滅に成功する。
しかし、ピョヌァを戦闘不能状態にしたところで、人類史上最大のパブリックブレイク現象が停止することもなく、状況は悪化の一途をたどるのであった。
パブリックモンスターが所有する能力を完全に消滅させる力を持つ、パブリックブレイカー。
そのパブリックブレイカーの直撃を受けたピョヌァはコピー能力を失い、自らが作り上げた焦土に横たわっている。
もうすでにパブリックブレイカーを3発も放ってしまった。
人類史上最大規模のパブリックブレイク現象でパブリックモンスターになってしまった人々を人間に戻す体力は、もう俺には残っていない。
体力の回復のために、体を休めている間に、人類はどんどんパブリックブレイク現象により、パブリックモンスターになってしまう。
最悪の場合、俺自身がパブリックブレイク現象により、パブリックモンスターになり暴走することがあれば、人類はもう、おしまいだ。
戦闘不能状態のピョヌァが立ち上がる。
立ち上がったピョヌァが俺たちに問いかける。
「断罪剣士たちよ...」
立ち上がったピョヌァの声は、俺たちが知っているピョヌァの声とは違っていた。
「お前、ピョヌァじゃないな?いったい誰なんだ?」
「私は、地球の意思である...今はこの男の体を支配して、お前たちに語りかけている...」
「それで、俺たちになんのようだ?」
「断罪剣士たちよ、なぜ、私が創造した断罪剣で私の邪魔をする...」
「創造?アンタが断罪剣を創造したのか?」
「その通りだ、この地球上に存在する生命体を含めた全ての自然は断罪剣によって支配、コントロールされているのだ...」
「じゃあ、なんで断罪剣は俺たちを選んだんだ?」
「それは私にもわからない、なにせ、断罪剣は生命体だからな...しかし、断罪剣がお前たちのもとに渡ったことで、お前たちは断罪剣の力を、断罪剣の創造主である私の目的とはまったく逆の目的に使用した...断罪剣がお前たちの意思のままにその力を発動したのであれば、もしかすると、断罪剣達は私が人類を滅ぼすことに、なにか不満があったのかもしれない...」
「そんなことはどうでもいい、アンタが地球の意思で、パブリックブレイク現象の元凶なら、この状況をなんとかしてくれ!」
「その言葉、私の目的を知った上で、言っているのか?」
「その通りだ。断罪剣の創造主である、お前にならわかっているはずだ、俺の生命の断罪剣ライフセイバーには、パブリックモンスターを人間に戻す力だけでなく、あらゆる生命体を消滅させる力を持っていることを!」
「生命の断罪剣ライフセイバーのもう一つの姿である、死の断罪剣・漆黒のライフセイバーか...」
「そうだ、アンタが創造した死の断罪剣・漆黒のライフセイバーの力で、ピョヌァの体を支配しているアンタを消滅させれば、パブリックブレイク現象は止まるはずだ!」
「お前の言う通りだ、しかし、地球の意思である私が死ねば、お前たちが持っている断罪剣も消滅する。断罪剣は元々、私の体の一部を一時的に切り離した生命エネルギーだからな...」
「うるせェ!俺が言いたいのは、地球の意思であるアンタが自らの意思で、パブリックブレイク現象を止めないなら、俺が死の断罪剣・漆黒のライフセイバーでアンタを消滅させるってことだ‼」
「バカな男だ...仮に、私を消滅させたところで、人類が争い続け、殺し合う運命は変わらない、その時、断罪剣という力を失ったお前たちが、そのくだらん争いに巻き込まれ、生き残れる保証はどこにもない、私が消滅したことろで、現状はなにも変わらない...」
「お前の言っていることは正しい、パブリックブレイク現象がなくなっても、地球上に残ったパブリックモンスターたちと、人間たちの争いは続く、もちろん、人間同士の争いも続く、それでも、俺が、俺達がどう生きて、どう死ぬかまでは、誰にもわからないはずだ!パブリックブレイク現象がなくなれば、少なくとも、俺達人類には、わずかであるが選択肢が生まれる、混沌に満ちた世界をどう生きていくか、考えて、選べることができる!その選択権をお前に奪う権利はない‼」
「お前が何を言おうと、私の意思は変わらない...」
「なら、俺は地球の意思である、お前を消滅させる!ぶっ殺す‼」
「それがお前の意思なら、そうすればいい、私が消滅しても、しなくても、人類はいつか必ず滅亡する...」
「うるせぇんだよ!死ねよバカ‼うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!うるせぇ!バーカ死ねぇぇぇッ‼このクソ野郎!とりあえず何となく必ず絶対に永遠に極限にいつも元気に死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ‼」
俺の小学生レベルの罵詈雑言に部長が賛同する。
「そうよ!アンタなんか死ねばいいんだわ‼死ね‼死ねよ!死ねぇ‼」
部長に続いてヨシノも地球の意思に対して、憎しみをむき出しにする。
「地球の意思!アンタが起こしたパブリックブレイク現象のせいで、私の弟のレオンはパブリックモンスターにされて、あげくの果てに、アンタが創造した断罪剣に殺された!アンタは最低!アンタは死ぬべきよ!死ね!死ね!死ね‼」
自らに向けられる心無い言葉にピョヌァの体を借りた地球の意思は諦観する。
「お前たち、人間の、その怨念と欲望が、人間同士の争いを生み、今の現状を招いたのだ...!」
「うるせぇ‼死ねぇ‼」
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俺は生命の断罪剣ライフセイバーの刀身をつかむ。
ライフセイバーが俺に語りかける。
『さぁ...ぬきなさい...!』
俺はライフセイバーの刀身をそのまま、引き抜く。
刀身を引き抜かれたライフセイバーの、漆黒の刀身があらわになる。
俺は死の断罪剣・漆黒のライフセイバーから、あらゆる生命を消滅させる力を持つ、黒いパブリックブレイカー↓をピョヌァの体を支配した『地球の意思』に向かって放つ。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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俺が放った黒いパブリックブレイカーの直撃を受けた、ピョヌァの体を支配した『地球の意思』が完全に消滅する。
『地球の意思』の消滅と同時に、全ての断罪剣が消滅、暴走状態のパブリックモンスターが暴走をやめて、おとなしくなる、これ以上の人間たちのパブリックモンスターへの覚醒も停止するはずだ。
この日、パブリックブレイク現象は消滅した。
しかし、俺たち人類が、本来約束された終末を回避することができたということは、人類が争い続け、いずれ自滅する未来が確定したことを意味している。
俺のしたことは、どこまでも正しくて、どこまでも間違っているのかもしれない。
山神ムサシは、もう、生命の断罪剣士ではない。

次回予告 同窓会
 
 

 
後書き
次回もお楽しみに 
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