ドリトル先生と桜島
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第三幕その七
「こうしてだよ」
「和風のお部屋に入って」
「そうしてくつろぎながら」
「そのうえでだね」
「うん、学問をしていくよ」
地質調査をはじめとしたあらゆることをというのです、こうお話してです。
先生はこの日から鹿児島県の地質調査をはじめましたが。
鹿児島市のそれをしてです、先生は皆にお話しました。
「昨年のデータよりもね」
「どうなってるの?」
「去年よりも」
「火山灰の濃度が増えているね」
そうなっているというのです。
「やっぱり」
「ああ、それはね」
「どう見ても桜島のせいだね」
「毎日みたいに噴火して」
「火山灰出してるからね」
「あまりにも火山灰を出してね」
そうしてというのです。
「年を経るにつれてね」
「火山灰が増えてるね」
「そうなるからね」
「だからだね」
「去年に比べてだね」
「火山灰の濃度が高くなっているよ」
こう皆にお話しました。
「これは仕方ないね」
「桜島が噴火するから」
「それでだね」
「もうこのことは仕方ないのね」
「鹿児島県については」
「そうだよ、だから農業もね」
こちらもというのです。
「影響を受けてきたんだ」
「そうなんだね」
「火山灰が堆積されて」
「それでだよね」
「土地が痩せてるんだね」
「だから薩摩と大隅でね」
昔の日本の国割でというのです、かつての日本では都道府県ではなくこちらによって区分されていたのです。
「四十万石もなかったんだよ」
「関西と全く違うね」
「関西ってそれぞれの国でもっとあったよね」
「兵庫県だってね」
「播磨とかでね」
「関西は豊かだったね」
この地域はというのです。
「昔の国割でも」
「そうだね」
「兵庫県は播磨や丹波、丹後でね」
「播磨なんてかなりだったみたいだね」
「そうだよね」
「奈良県、大和なんてね」
こちらはといいますと。
「百万石あったっていうしね」
「凄いね」
「鹿児島県の二倍半以上あるね」
「奈良県だけで」
「かなりだね」
「だから日本は長い間関西を中心にしていたんだ」
そうだったというのです。
「神話によると神武開闢からね」
「ああ、古事記とか日本書紀の」
「その時からだね」
「日本は関西が中心だったね」
「それから長い間ね」
「鎌倉時代は鎌倉に幕府があって」
そうしてというのです。
「京都に朝廷があってね」
「関東も開発されていって」
「段々豊かになっていったね」
「けれどまだまだ関西が中心だったね」
「そうだったね、室町時代になると」
鎌倉時代の次のです。
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