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星河の覇皇

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第八十四部第一章 梟雄の復活その三十五

「だからだ」
「はい、それでは」
「閣下の留守を守りましょう」
「このサマルカンド星系において」
「そうしていきましょう」
「ではな、今我が軍は劣勢に陥っているが」
 このことは事実でもというのだ。
「しかしだ」
「それがですね」
「この戦局の劣勢をですね」
「閣下が戻られたなら」
「覆る」 
 ティムール軍にとって苦しい状況になっているそれもというのだ。
「だからな」
「これからですね」
「それが覆るので」
「だからですね」
「この度は」
「そうだ、落ち着いてな」
 先程言った通りにというのだ、この場合はその落ち着くケースがまた違うがだ。
「首都を守っていくぞ」
「わかりました」
「ではそうしていきましょう」
「戦争はまだ終わっていませんし」
「それならば」
「その様にな、戦争は最後までわからないものだ」
 サルマーンはこうも言った。
「何時変わるかわからない」
「まさに常に変わるものであり」
「劣勢もですね」
「すぐに変わる」
「左様ですね」
「そうだ、一日が一瞬で起こる様にだ」
 今はこうした風に例えて話した。
「何事も瞬時に変わる」
「確かに、劣勢であってもです」
「それがまさに一瞬で変わります」
「それが戦場であり」
「そして戦争です」
「そうだ、だからだ」
 それ故にというのだ。
「我がティムールもですね」
「今は劣勢ですが」
「それが覆る」
「そうなりますね」
「あの方のお力でな、正直アッディーン大統領に対抗出来る方はお一人だ」
 まさにその一人はだった。
「我が主席だ」
「この銀河において」
「人類の社会においてですね」
「お一人ですね」
「その方は」
「同じレベルの装備とこの国力の間柄ならな」
 それならというのだ。
「アッディーン大統領に対抗出来るとなると」
「主席閣下だけですね」
「あの方だけですね」
「今の人類社会において」
「連合軍の圧倒的な装備のレベルと技術なら別だが」
 それでもというのだ。
「だが」
「同じレベルの数と装備なら」
「それならばですね」
「シャイターン主席ですね」
「主席閣下だけですね」
「その閣下が戻られたのだ」
 それならというのだ。 
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