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ドリトル先生と桜島

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第三幕その五

「もう一つの星が見えるかな」
「うん、見えるよ」
「柄杓のところから数えて六番目だね」
「そこの星の傍にだよね」
「もう一つ星があるね」
「あの星が見えたらね」
 それならというのです。
「昔は軍隊に入られたんだ」
「視力検査に使ったんだね」
「あの星が見える位目がいいか」
「そうかって」
「そうだよ、北斗七星はギリシア神話では大熊座で」 
 この星座になっていてというのです。
「北極星を軸とした七つの星はね」
「子熊座なんだよね」
「母親と息子さんで」
「今は一緒にね」
「夜空にいるね」
「そうだよ、夜空を観ていると」
 そこにある星達をです。
「僕は宇宙のことにね」
「星座のこともだね」
「そちらも考えるね」
「先生は」
「星のことも学問で」
 そしてというのです。
「星座のこともね」
「学問だね」
「そのどちらも」
「まさにだね」
「そう、僕にとっては楽しいね」
 そのどちらもというのです。
「いい学問だよ」
「宇宙のこともで」
「そして星座のことも」
「そのどちらもが」
「楽しい学問だよ、そういえばあの双子星が見えたら」
 先生はその星を見上げてこうも言いました。
「死ぬ運命にあるとかね」
「ああ、漫画で言ってたね」
「日本の漫画で」
「それで世紀末覇者の人と戦うんだよね」
「その時は」
「あの漫画も素晴らしいよ」 
 先生は漫画のお話もしました。
「バイオレンスな作品世界やシーンが話題だけれど」
「キャラクターいいよね」
「色々と考えさせられるよね」
「命あるものとして」
「どうしても」
「あの漫画は名作だよ」
 紛れもなくというのです。
「シリーズにもなっているしね」
「それだけの作品だね」
「ただ暴力があるだけじゃない」
「その他にも素晴らしいものがある」
「いい漫画だね」
「僕は暴力は反対だけれど」
 先生にとって絶対のことです。
「あの作品のクオリティはね」
「素直に認めるね」
「絵も素晴らしいし」
「尚更だね」
「そうだよ、あの漫画でもね」
 今もその星を見つつお話します。
「あの星が出ていたから、あと聖闘士の漫画でも」
「そうそう、出てたよ」
「北斗七星に双子星も」
「どの星もね」
「元々星座をモチーフにした漫画で」
「星座の勉強にもなるね」
「星座をああして扱うこともね」
 このこともというのです。 
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