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ドリトル先生と桜島

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第三幕その二

「だからね」
「行こうと思えばだね」
「鹿児島まで一直線だね」
「それで行けるね」
「そうだよ、行けるよ」 
 まさにというのです。
「鹿児島までね」
「福岡までもそうだしね」
「神戸からね」
「それで福岡からだね」
「鹿児島まで行けるね」
「そうだよ、けれど今回はね」 
 鉄道ではそうして鹿児島まで行けてもというのです。
「船でね」
「行くね」
「こうして」
「船に揺られながら」
「そのうえで」
「行こうね」
 笑顔で言ってです。
 先生は皆と船旅に入りました、皆は甲板に出て海を観るとです。
 瀬戸内海は本当に小島が多くて漁船や漁網も沢山ありました、大きなフェリーはその中を進んでいきますが。
 皆はその船を観てそれで言いました。
「凄いね」
「小島が凄く多いし」
「船も網も一杯で」
「ここを通るとなると」
「本当に大変ね」
「船員の人達は気が抜けないよ」
 小島にも船や網にもぶつからない様にする為にです。
「瀬戸内海では特にね」
「潮流も凄いんだよね」
「先生が言うには」
「多くて強くて」
「しかも季節によって流れが変わって」
「そうした場所だからね」
 その為にというのです。
「ここは迷宮と言っていいんだ」
「海の迷宮ね」
 ポリネシアは先生の言葉を聞いて言いました。
「つまりは」
「中々ロマンティックな響きの言葉だね」
 ジップはポリネシアの言葉に思いました。
「それでいて神秘的な」
「海も奇麗だしね」
 トートーはその瀬戸内海を観ています。
「小島も絵になってるよ」
「船や網もその中にあって」
「奇麗だわ」
 チームサイドが観てもです。
「絵に描いてもいいわね」
「この海はね」
「遠くに本州や四国も観えるしね」
 ホワイティはそちらも観ています。
「それも含めて絵になるよ」
「迷宮の天井はお空だけれど」
 チーチーは上を見上げています。
「そちらもいいね」
「奇麗な迷宮だね」 
 老馬は心から思いました。
「この海は」
「そうだよね、けれど船で行き来するとなると」
「本当に大変だね」
 オシツオサレツは二つの頭で思いました。
「ここまで複雑だと」
「とんでもないよ」
「しかもこの海船の行き来も多いわね」
 ダブダブはこのことに気付きました。
「そのこともあるのね」
「こんな迷路他にないんじゃないかな」
 ガブガブは思いました。
「世界の何処にも」
「そうだろうね、皆が言う通りにね」 
 先生は皆の言葉を聞いて述べました。 
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