神々の塔
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第十九話 悪魔の正義その十一
「そうや」
「決まってるな」
「そや」
まさにというのだ。
「そうなってる」
「過酷なもんやな、しかしその巨人軍もな」
このテロ組織もというのだ。
「この世界を脅かす脅威か」
「ちゃうな」
「ああ、あの程度ではな」
十星連合全体を脅かしているテロ集団もというのだ。
「世界をな」
「脅かすまで至らんわ」
「とてもな」
中里は真顔で言った。
「そやから喜久子ちゃんとやな」
「あの連中に任せてる」
「主にな」
「普通の警察も対してるが」
「まあ主はな」
「あの連中や、まさにその為に編成したチームやし」
それ故にとだ、リーは言った。
「まさに死刑台で死ぬか戦場で死ぬか」
「若しくは巨人軍倒して解放されるか」
「死ぬか生きるかや」
「それが連中やな」
「ああ、巨人軍っていうデキモノを潰す」
「デキモノやな」
「あの連中はデキモノに過ぎん」
リーは言い切った。
「十星連合そして世界から見てな」
「その程度の連中やな」
「確かに悪質やが」
それでもというのだ。
「人体に例えるとな」
「デキモノ程度やな」
「癌細胞まではいかん」
「癌か」
「癌は死ぬ」
この世界でもだ、人はこの世界においてもこの非常に厄介な存在を克服出来ていないのだ。残念なことに。
「そやからな」
「世界の危機はな」
「癌の様なものかも知れん」
「その可能性はあるな」
「中にあるな、しかしな」
それでもとだ、リーは中里に話した。
「癌がそれに匹敵する危機はな」
「まだ見えて来てへんね」
綾乃が困った様に言ってきた。
「ほんま何やろね」
「綾乃ちゃんの神託でもやな」
「全くやねん」
これがという返事だった。
「このことに関しては」
「神託が下らんな」
「どうしても」
「デルフォィでもそうみたいやしな」
こちらでもとだ、リーは綾乃に述べた。
「これが」
「欧州の方でも」
「欧州は枢軸と同じく星のモンは全員天の星や」
「それも人が多いで」
「神星は五人おってな」
そのうえでというのだ。
「神託を伺うにもや」
「かなりのもんやね」
「綾乃ちゃん程やないがな」
神託を伺うことが仕事の巫女それも三極星という星の者達の中でも極めて強い力を持つ者の一人である彼女と比べると、というのだ。
「やっぱりな」
「かなりの力を持ってるで」
「そうやが」
それがというのだ。
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