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耳が聞こえない犬達

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第二章

「家族、この子達も入れてね」
「一緒になのね」
「楽しんでるわ、それはね」
「これからもよね」
「そのつもりよ」 
 リンジーに笑顔で話した、そして後日。
 今度はエリがリンジーの家に行った、そこには白い大きな耳が立った雄犬がいたがその犬はエリを見るとだった。
「ワン」
「鳴き声がね」
「変わったでしょ」
「もう普通の感じね」
「レジーはね」
 リンジーはその犬の名前を言って彼の頭を撫でつつ話した。
「この子もジャスミンと同じで」
「耳が聞こえないわね」
「それで鳴くこともね」
「音がわからないならね」
「出せないから」
「生まれてからだとね」
「元々音のない世界にいたら」
 それならというのだ。
「声をいう音を出すこともね」
「ないわね」
「それで出さなかったけれど」
「それがね」
「この子が鳴いてるのを見て」 
 今度は茶色の毛の長い大型犬が二人のところに来た、見れば雄犬である。
「ケニーがね」
「それで真似てよね」
「鳴いてみて」
「それからよね」
「耳が聞こえなくてもね」
 それでもというのだ。
「鳴ける様になったわ」
「そうよね」
「耳が聞こえなくてもね」 
 それでもというのだ。
「コミュニケーションは取れてね」
「こちらの努力次第でね」
「そして努力したら鳴ける様になるわ」
「そうよね、ちゃんとね」
「だからね」
「耳が聞こえなくてもね」
「駄目じゃないわ、人も犬もね」
 リンジーはエリに笑顔で話した。
「障害は乗り越えて克服して」
「生きていかないとね」
「その通りよ、そうしたことを理解して」
 エリは自分に話すリンジーに彼女も笑顔になって応えた。
「私はこれからもね」
「犬を保護していくわね」
「そうしていくわ」
 リンジーに約束した、そして家に帰るとだ。
 シャーロットにジョーイそしてジャスミンの頭を撫でた、すると三匹共嬉しそうに尻尾を振った。エリはそんな彼等を見て彼女の夫そして子供達と共に優しい笑顔になった。


耳が聞こえない犬達   完


                    2023・5・27 
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