我儘ボディ女のコンプレックス
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第二章
「自信もないのね」
「よくスタイルいいって言われるけれど」
「それでもよね」
「どうもね」
「そうよね」
「いや、処理しないと」
体毛のそれをというのだ。
「露出のある服なんてね」
「着られないわね」
「とてもね」
それこそというのだ。
「本当にね」
「水着だってそうね」
「そうよ」
「そう思うと大変ね」
「だからね」
麗子は眉を曇らせて話した。
「私スタイルのことよりもそっちが気になって」
「自信満々じゃないのね」
「いつもね」
「処理しないと駄目ね」
「えれ、私はね」
「そうなのね、まあそれ言ったらお母さんもよ」
ここで母も言って来た。
「お母さんは毛深くないけれど」
「それでもよね」
「実はお肌がかなり弱くて」
それでというのだ。
「すぐに日焼けして痛くなってね」
「あとかぶれたりね」
「すぐになるから」
母は母でというのだ。
「これがね」
「お母さんのコンプレックスね」
「そう、人それぞれでね」
「色々あるわね」
「むしろない人なんてね」
それこそというのだ。
「いないわよ、色黒とか小柄とか」
「そうしたことがあるわね」
「髪の毛が薄かったりね」
「ああ、男の人よくあるわね」
「それであんたは毛深いことね」
「そうなの、もうちょっとしたら夏だし」
麗子は今度は季節の話をした。
「処理はこれまで以上にね」
「念入りになのね」
「やっていくわ」
こう言って実際にだった。
麗子は手足に脱毛クリームを塗った、そうして毛の処理をした。そして夏を迎えてまたスタイルを言われるが。
彼女自身は毛深いことがばれないか気にしていた、それでスタイルについても自信満々で見せることはしないのだった。
我儘ボディ女のコンプレックス 完
2023・5・26
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