神々の塔
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第十八話 文化的英雄その十一
「ほんまバケモノっておるわ」
「大谷翔平さんやな」
「あの人はな」
「ああはなれんな、普通」
「この世界に来てもな」
「あの人は凄いな」
「もう自分等なんてな」
それこそとだ、施はここでワインを飲んでからまた言った。
「遥かにや」
「足下にも及ばんやろな」
「そんな域の人や」
「そやな、世の中あんな人もおるな」
「もう何かがおかしい人がな」
「能力がな」
「試合観てもな」
羅も言ってきた。
「桁がちゃうな」
「他の選手の人等とな」
「メジャーに行って活躍してるなら」
「他の人等もかなりや」
中里は言い切った。
「忌々しい漫画やが大リーグボールなんてあったのもな」
「ああ、あのアホみたいに三号ばかり投げて壊れた」
「最後はああなったな」
一号二号に普通のストレートや変化球を投げていくと相当な成績を残せただろうと誰もが思うところだが何故か最後あの主人公は三号しかなげなくなったのだ。
「あの漫画でもな」
「大リーグボールもあったのはか」
「大リーグつまりメジャーがな」
「凄いってことやな」
「昔は果てない夢やった」
日本の選手がメジャーに行くことはだ。
「それで今でもな」
「日本のプロ野球でもトップクラスの人が行く」
「そんな場所や」
「そこでやな」
「あんな桁外れの活躍が出来るんや」
中里は真剣極まる顔で話した。
「もうあの人はバケモノの中のバケモノでな」
「こっちの世界に来てもやな」
「それこそ僕等なんてな」
「足下にも及ばんな」
「世の中には上が上があってな」
「人も然りやな」
「ああ、僕等は神星でもな」
この世界を救うとされる星の者達の中でも特に強い力を持つとされる者達でもというのだ。
「所詮とな」
「言ってええな」
「そや、幾ら力があってもな」
「上には上がおる」
「あの人みたいな人もおるんや」
「そのことをわかっとらんとな」
「慢心して失敗するわ」
そうなるというのだ。
「ほんまな」
「その通りやな」
「そのことも頭に入れて」
そしてというのだ。
「先に進んでいこな」
「そやな」
こうした話もしてだった。
一行は今はベーブ=ルース達に勝ったことを喜びそのうえで宴を楽しんだ。そしてそれが終わってからまた先に進むのだった。
第十八話 完
2023・3・15
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