ハッピークローバー
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第七十八話 ホテルのカレーその七
「それね」
「バターもよくて」
「最高よ、私朝はご飯派だけれど」
「あんたそうよね」
「納豆をかけた」
一華に真面目な顔で話した。
「それが好きだけれど」
「実際朝の納豆っていいしね」
一華も好きなので頷いた、実は五人共納豆には抵抗がない。関西人は納豆を食べないというのは過去のことである。
「美味しくて栄養があってね」
「そうだけれどね」
「今のパンはなのね」
「いいわよ、朝にも食べたいわ」
「そうなったのね」
「この林檎もいいわよ」
理虹は今度はそちらを食べて言った。
「新鮮で程よい大きさで」
「いいのね」
「ええ、赤いのも青いのもね」
「青い林檎もあるわね」
「イギリスじゃあっちが普通らしいしね」
これはイギリスから来た同級生の一人から聞いたことである。
「ちゃんとね」
「そっちの用意もしてるのね」
「細かい心配りもあるってね」
「余計にいいわね」
「確かに美味しいわ」
留奈はクロワッサンをヨーグルトと一緒に食べつつ言った。
「主食もね」
「クロワッサンもなのね」
「そうなの、こっちもね」
「食べやすくて」
「それでね」
留奈はさらに言った。
「もっとね」
「食べたいのね」
「そう思えるわ」
実際に食べてみての言葉である。
「これはね」
「そうなのね」
「こんなに美味しいの食べられたら」
かな恵は心から思って言った。
「それだけでやる気が出るわ」
「美味しいものをいつも食べられるってね」
「それもお腹一杯だとね」
それならというのだ。
「かなりね」
「ポイント高いわよね」
「ほら、よくイギリスやオランダの子達が言ってるでしょ」」
「ああ、どっちのお国もね」
一華は少し引き攣った笑顔になって応えた。
「お料理はね」
「特にイギリス有名だしね」
「食べものがまずいってね」
「だから日本に来て」
そうしてというのだ。
「食べものが美味しいからずっといたいってね」
「言ってる子いるしね」
「そうでしょ、だからね」
「食べものも大事ね」
「若しもよ」
かな恵はこう前置きして一華に話した。
「学校の食堂がまずかったら」
「うちは美味しくて量も多いけれどね」
「もう誰もよ」
それこそというのだ。
「行かないわよ」
「そうなるわね」
「そうもなるしそこでしか食べられないってなると」
「嫌よね」
「うちの学校の寮もね」
「美味しいらしいわね、寮のお食事も」
「そうだったらその分ね」
食べものが美味いならというのだ。
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