ドリトル先生と山椒魚
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第十一幕その三
「皆です」
「動物園の人達はですね」
「彼等が夫婦になったことで」
「気が逸っていまうね」
「時期が来ないと駄目なのはわかっていても」
頭の中でというのです。
「ですが」
「それでもですね」
「それがです」
どうにもというのです。
「気持ちはです」
「逸ってしまって」
「そうしてです」
そのうえでというのです。
「一刻も早くです」
「産卵してもらって」
「そしてです」
そのうえでというのです。
「増えて欲しいとです」
「願っていますね」
「どうしてもそうなっていましたが」
「それがかえってです」
「よくないですね」
「焦ってもです」
先生は日笠さんに微笑んで答えました。
「仕方ないです」
「やはりそうですね」
「そうです、学問は急ぐことはあっても」
それでもというのです。
「焦るとです」
「失敗しますね」
「そうなります」
まさにというのです。
「ですから」
「それで、ですね」
「決してです」
「焦らないで」
「そしてです」
「じっくりとですね」
「時期を待って」
そうしてというのです。
「産卵してくれたら」
「その時にですね」
「的確にことを進めていくことです」
「それが大事ですね」
「そうです」
こう日笠さんにお話するのでした。
「宜しくお願いします」
「はい、皆さんにお伝えします」
「その様に。彼等にもお話しています」
「焦ることはないとですね」
「そうです」
まさにというのです。
「ですから」
「それでは」
「今すべきことをです」
「的確にですね」
「その様に勧めて下さい」
「そうしていきます」
日笠さんも答えました、そうしてでした。
先生はです、日笠さんとお話をした後で。
大学に戻って研究室に入る前に食堂に行きました、そのうえでナポリタンのスパゲティを食べますが。
ここで、です。動物の皆は先生に言いました。
「焦っては駄目って言うのがね」
「まさに先生だね」
「本当にそうだね」
「実際焦っても意味ないし」
「よく言ったよ」
「流石先生だわ」
「そう言ってくれて嬉しいよ、やっぱりね」
何と言ってもと言う先生でした。
「本当に焦ってもね」
「意味ないよね」
「こうしたことは特に」
「両生類の産卵とか時期が決まってるし」
「そうじゃない時に焦ってもね」
「意味ないわ」
「本当にね」
「そうだよ、そして産卵の時に」
まさにその時にというのです。
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