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ハッピークローバー

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第七十六話 愛国心その十一

「助けてもらっても来るのが遅かったとか」
「文句言うわね」
「そうよ、何かしてもらうのが当然で」
「自分しかなくて」
「それで助けてもらっても」 
 その時もというのだ。
「感謝しないで」
「逆に文句言うわね」
「他の人が感謝しても」
 それでもというのだ。
「その人はね」
「感謝しないわね」
「まともな人は感謝するけれど」
「そうした人は感謝しないで」
「何かいいことされても」
「文句言うのね」
「そうした人を相手にしたらね」
 かな恵に言った。
「もうね」
「時間の無駄?」
「そうよ」
「やっぱりそうよね」
「自分しかない人なんて」
 それこそという軽蔑が入った言葉だった。
「そんなものよ」
「感謝もしないので」
「助けてもらってよ」
「そのことに感謝しないで」
「痛い思いしたとかね」 
 その様にというのだ。
「不満に思って」
「何で早く助けなかった」
「そう言ってね」
 それでというのだ。
「思ってね」
「感謝しないのね」
「けれどよ」
 ウェールズの娘はかな恵にあらためて言った。
「しっかりした人はね」
「助けてもらったって」
「感謝してね」
「自衛隊の人達にもなのね」
「お礼を言うのよ、というか」 
 ここでだ、かな恵に考える顔で話した。
「何で戦前の日本とか皇室とか自衛隊を悪く言う人って」
「そんな人ばかりか?」
「物凄い法則よね」
「過激派の人とか」
「そうそう、日本の過激派の人達って自分しかないわよね」
「他の国の人達もかしら」
「そうね、自分しかないから」
 ウェールズの娘は自国、イギリスの彼等のことも思い出して言った。過激派もまたどの国にも存在するものだ。
「無茶苦茶言うのかもね」
「自分しかないと他の人の意見もなのね」
「聞かなくて」
「自分だけで考えて」
「それがどんどんおかしくなってね」
「過激派になるのね」
「最初の時点で変なこと聞いて」
 そしてというのだ。
「そこからね」
「自分だけで」
「どんどんね」
 まさにというのだ。
「おかしくなる」
「それで過激派になって」
「日本の過激派の人もね」
「そうなってるのね」
「というか上本町のお店の人と」
 潰れたそこのというのだ。 
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