新オズのカボチャ頭のジャック
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第九幕その十二
「心からね」
「そうね、それはね」
恵梨香も言われて頷きました。
「ジャックの言う通りよ」
「そうだね」
「蝶々が好きならね」
「蝶々の時だけでなくてね」
「青虫、幼虫の時からね」
「大事にすべきだよ」
「そうよね」
また頷いてから言いました。
「数が増えてもね」
「公平にね」
「贔屓したら駄目ね」
「お気に入りの子がいてもね」
「その通りね」
「どんな時でも公平に愛する」
オズマも言ってきました。
「そのこともオズの国の法律ではね」
「定められているんですね」
「そうよ。贔屓は駄目だしね」
「子供の時だけ、大人の時だけってならない様に」
「私も考えたのよ」
その様にというのです。
「それでよ」
「その様にですね」
「私も定めたの」
法律にというのです。
「それはよくないと思って」
「それで、ですね」
「法律でね」
「定めて」
「皆が幸せになる様にしたの」
「そうなんですね」
「法律はね」
こちらのお話もするのでした。
「縛るものじゃないのよ」
「決してですね」
「皆が幸せに暮らせる」
「そうなる様にするものですね」
「だからおかしいと思ったら変えて」
そうしてというのです。
「これを定めたらよくなると思ったらね」
それならというのです。
「定めるの」
「そうしたものですね」
「そうよ」
こう恵梨香にお話しました。
「法律はね」
「そうしたものですね」
「その時その人と無縁か」
オズマはこの言葉も出しました。
「それはね」
「違いますね」
「そうよ、オズの国の法律も変わっていっているのよ」
「オズの国が変わっていってですね」
「人もね。色々な人が出て来て」
そうなってというのです。
「増えてきてね」
「そのことからもですね」
「法律は変わっていっているわ」
オズの国のそれはというのです。
「本当にね」
「そうなんですね」
「そう、そしてね」
それでというのです。
「その時そこにいる人達が幸せになる様に」
「法律を考えて」
「定めるるのよ」
「そうしたものですね」
「それを駄目と言ったら」
その時はというのです。
「例えば大昔の今の状況に全くそぐわない法律を定めたら」
「その時はですね」
「まともなことにならないでしょ」
「そうですね、昔の法律ですと」
「今とは社会が違うのにね」
「通用するとは限らないです」
「だからよ」
そうしたものだからだというのです。
「法律はね」
「その時そこにいる人達が幸せになる様に」
「定めていくの」
「オズの国でもですね」
「そうなのよ」
恵梨香に笑顔でお話しました、そんなお話もしつつ皆で南瓜畑も水田もどんどん拡げていってしかもその中身を充実させていくのでした。
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