超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~
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第三百十話 文化祭 その12
第三百十話 文化祭 その12
『パブリックブレイク現象』とは。
ストレスの積み重ねによって、普通の社会人がある日、突然、発狂して怪物や異能者になってしまう現象の事である。
政府は、このパブリックブレイク現象で怪物もしくは、異能者になってしまった人間を、『パブリックモンスター』と命名した。
『K国』のテロリストでパブリックモンスター・チュンシクの増殖能力により死にかける、大地の断罪剣士・工藤リンカ。
俺はリンカの命を救うために、パブリックブレイカーでチュンシクから増殖能力を消失させる。
しかし、チュンシクに人間戻ったことを察知したリンカは満身創痍の状態でありながら、己の断罪剣ガイアセイバーをチュンシクの腹部に突き刺す。
竹田は死亡したチュンシクの仇を取るために、満身創痍のリンカに馬乗りになって何度も頭部を殴る。
しかし、戦闘のプロであるリンカの拳は竹田の体を数メートル先に吹っ飛ばす。
チュンシクと竹田に頭部を何度も殴られたことで正常な判断が出来なくなったリンカは、竹田を殺すために立ち上がる。
そして、俺は暴走したリンカから竹田を守る為に、自らの体を駆け巡るリンカへの殺意を抑えるのやめ、生命の断罪剣ライフセイバーの第二の力・死を司る漆黒のライフセイバーを解放してしまった。
俺の右手は無意識のまま、断罪剣ライフセイバーの刀身をつかんでいた。
そして、ライフセイバーの刀身がスライドする。
ライフセイバーの振るい刀身を抜き捨てると、漆黒の刀身が現れる。
「黒い...ライフセイバー...」
その黒い刀身を視界に入れた瞬間、俺の脳内に新たなライフセイバーの能力について情報が流れ込んでくる。
「そうか...生命を司る断罪剣・ライフセイバー...生命を司るということは、すなわち、人の命を救うだけでなく、奪うこともできる...つまり、黒いライフセイバーの能力は全ての生命に死を与える力...!死を司る漆黒のライフセイバー...‼」
ファヨムが死に際に言った。
俺の存在そのものが、いつか、全ての世界を敵に回すと。
つまり、こういうことだったんだな...。
でも、暴走したリンカから竹田を救うには、もう、これしかないんだ‼
「パァァァブリィィックゥゥッ!ブレイカァァァァァァァァァーッ‼」
死の断罪剣士と化した俺は竹田の命を救うために、暴走状態のリンカに向かって漆黒のパブリックブレイカー↓を放つ。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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漆黒のパブリックブレイカー↑がリンカに直撃するかと思われた瞬間、上空から放たれた雷光が漆黒のパブリックブレイカーに直撃する。
雷光の直撃により漆黒のパブリックブレイカーは4方向に分散し、直撃した木々や鳥たちを一瞬で消滅させてしまった。
そして分散された漆黒のパブリックブレイカーの一つが竹田に向かってガイアセイバーを振り下ろそうとしているリンカの右手に直撃する。
分散状態の漆黒のパブリックブレイカーの直撃を受けたリンカの右手は黒い波動に包まれ、とてつもないスピードで手指を消滅させていく。
ガイアセイバーを地面に落下させたリンカは消滅していく右手を見て、奇声を上げている。
「いやああああああああああああああああああああッ‼」
分散状態の漆黒のパブリックブレイカーの直撃を受けたリンカの右手に直撃した黒い波動は手指を消滅させ、そのまま、手首、上腕部へと昇っていく。
そして次の瞬間、漆黒のパブリックブレイカーを分散させた雷光の発動者、雷光の断罪剣士・フューラーが雷光の断罪剣ライガセイバーでリンカの右腕を切り落とす。
全てを消滅させる黒い波動の浸食から解放されたリンカは、激痛に自我を取り戻す。
リンカの目の前には断罪剣を持った白いローブと仮面が特長的な男・雷光の断罪剣士・フューラーが立っていた。
「貴様は...反政府組織セイバーズのリーダー、フューラー...よくも私の右腕を...」
「私が右腕を切断していなければ、君は人殺しになるだけでなく、覚醒したライフセイバーの力で死んでいた」
「礼は言いませんよ...それより、山神ムサシのあの力...このまま見過ごすわけにはいかない...」
「片手の君に断罪剣が振るえるのかい?」
「できないことはない...」
「やめておけ、今は死の断罪剣士と化した山神ムサシを説得するほうが先だ」
俺は安堵していた、リンカの命を奪わずに竹田を救うことができたこと。
俺は感謝していた、この状況を作るのに尽力してくれた雷光の断罪剣士・フューラーに。
「山上ムサシ、久しぶりだね、ひとつだけ、確認しておきたい。君はまだ、リンカ君を殺すつもりなのかい?」
「いえ、とりあえず、リンカは正気に戻ったようですから...それより、ありがとうござました...俺はあともう少しで、竹田を助けるためにリンカを殺してしまうところだった...」
「悔やむ必要はない、君は自分の大事なものを守る為に、剣を振り上げた、それは君が戦士である何よりの証拠だよ」
フューラーはそのまま気絶した山神ムサシを肩に担いで、校舎へと向かう。
「工藤リンカ、君は疾風の断罪剣士を運ぶのを手伝ってくれ...」
「どうして、私があなたの言うことを聞かなければならないんです?」
「私は君の命の恩人だ、右腕があった部分はコレを着て隠しなさい」
フューラーは気絶したムサシから奪った制服の上着を、リンカに向かって投げる。
「あまり気は乗りませんが、一つだけ聞きたい」
「なんだ?」
「セイバーズが『K国』のテロリストからもらったデータで国際条約で開発が禁止されている『無人殺戮兵器』を生産しようとしているのは本当なのか?」
「セイバーズも一枚岩ではない、人間との共生を望んでいるパブリックモンスター、そうでないパブリックモンスター、様々なのだ...」
「答えになってないな、貴様はどっちなんだ?」
「答える必要はない、一つだけ言うならこれ以上、山神ムサシを刺激するな、生命の断罪剣ライフセイバーがもう一つの力に目覚めた以上、君たちPGS(パブリックガーディアンズ)に勝目はない...」
「なんだと...」
「それは君が身をもって体験したはずだ...工藤リンカ...」
山神ムサシの制服を羽織ったリンカはそのまま何も言わずに、気絶した風見マイカの体を左肩に担ぐ。
校庭に気絶した竹田を放置したまま、フューラーとリンカは校舎へと移動を開始する。
白いローブに仮面の男。
校舎を歩くフューラーの姿を、生徒達がコスプレヤーと勘違いする。
「ずいぶんと目立っているな、それより、どこに向かうつもりだ」
「とりあえず、君たちのアジトである、アルティメットメディアクリエイター部の部室に向かう」
「私は、あの部の部員ではないんだが...」
「なら、なぜメイド服を着用している、しおりにはアルティメットメディアクリエイター部の出し物はおにぎりカフェと記載されているぞ...カフェと言えばメイドだ」
「めちゃくちゃな発想だな、全世界のカフェテラスに謝罪行脚しろ。私は臨時で店番を任されただけだ...そういう貴様こそ、なぜ、文化祭に来た?」
「いかんかね、反政府組織のリーダーで文化祭に来ては?」
右腕を無くした断罪剣剣士と白いローブを纏った仮面の断罪剣士、文化祭を訪れた奇妙な珍客はそれぞれ、肩に気絶した断罪剣士を担いだまま、アルティメットメディアクリエイター部の部室に向かった。
次回予告 文化祭 その13
後書き
次回もお楽しみに
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