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星河の覇皇

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第八十三部第五章 謎の兵器の正体その十四

「若し独裁者に何かあれば」
「国家が動かなくなるか」
「今の様に弱体化する」
「そうなってしまい」
「そこに隙が生じますね」
「そうです、ですから」
 それが為にというのだ。
「今のティムールもです」
「オムダーマンに敗れましたね」
「シャイターン主席の不在が響いて」
「その結果として」
「そうなっていますね」
「はい、ですから」
 八条はさらに話した。
「ティムールはシャイターン主席の復帰まではです」
「今のままですか」
「オムダーマンに後れを取ってしまう」
「そうした状況になりますか」
「只でさえ国力が落ちますし」
 オムダーマンと比べてというのだ。
「苦しでしょう、ですが」
「ですが?」
「ですがといいますと」
「まだ戦いは終わっていません」
 こうも言うのだった。
「まだ続いています、即ちです」
「戦争は最後までわからない」
「よく言われていることですがその通りですね」
「例え途中首都を攻め落とされかけても勝利を収めた国もあります」
「途中かなりの劣勢に立っても巻き返した事例もあります」
「だからですね」
「今位だとです」 
 今のティムール位の状況ならというのだ。
「まだ覆せます」
「それが可能ですね」
「今のティムールは」
「確かに趨勢は決しましたが」
「それでもですね」
「少なくともシャイターン主席は潜水艦を見破ります」
 オムダーマン軍がこの兵器をまた使ってきてもというのだ。
「ですから」
「もう潜水艦は通じない」
「シャイターン主席が復帰したなら」
「そうなのですね」
「少なくともシャイターン主席が直接率いられる軍には」
 その軍にはというのだ。
「通じません、そしてです」
「オムダーマン軍はその分苦労する」
「そうなりますね」
「シャイターン主席が復帰されると」
「そして、ですか」
「まだ覆すことが出来ます」
 ティムール軍はというのだ。
「そうなります」
「左様ですね」
「それではですね」
「我々は戦局を見ていき」
「そしてですね」
「戦争が終われば」
 即ちサハラの覇権を握り統一した国が決まればというのだ。
「統一した国とあらためて国交を結び」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「外交をしていき」
「交流を進めていきますね」
「そうしていくことになります」 
 そうなっていくというのだ。
「これからは」
「左様ですね」
「では、ですね」
「我々としてはですね」
「サハラについては」
「今もですね」
「見ているだけです」
 まさにそれだけだというのだ。 
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