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新オズのカボチャ頭のジャック

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第八幕その六

「普通のジュースじゃないですね」
「シードルなの」
「林檎のお酒ですね」
「そうよ、オズの国の子供用のね」
「酔うけれどアルコールの入っていない」
「そうしたものよ」
「そちらですね」
 恵梨香は聞いて納得しました。
「とても美味しそうですが」
「美味しいわよ」
 実際にとです、オズマは答えました。
「こちらもね、だから貴女達もね」
「飲んでいいんですね」
「遠慮は無用よ」
 にこりとして言いました。
「オズの国ではね」
「だからですね」
「飲める人はね」
「皆飲んでいいんですね」
「ワインもいいけれど」
 オズマはこちらのお酒がお好きです。
「このシードルもよ」
「いいから」
「そう、よかったらね」
 それならというのです。
「飲んでね」
「そうさせてもらいます」
「それじゃあです」
「宜しくお願いします」
「飲ませて下さい」
「私達も」
「それではね」
 オズマも応えてでした。
 五人もシードルを飲みます、そうして言いました。
「あっ、確かにです」
「美味しいですね」
「前にも飲ませてもらいましたけれど」
「やっぱりシードルもいいですね」
「こちらも」
「そうでしょ、じゃあバーベキューを食べて」
 そうしてというのです。
「シードルもね」
「飲んで、ですね」
「そうしてですね」
「こうして飲んで」
「そのうえで」
「楽しく飲みましょう」
「そうしましょう」
 恵梨香も頷いてでした。
 オズマと一緒にシードルを飲みます、皆バーベキューを食べるだけでなく飲むことも楽しみます。そうしてです。
 お喋りも楽しんでいましたが。
 ふと川辺に熊が出てきました、黒に近いダークブラウンの毛色で大きさは熊にしては小さめです。そして首のところに白い三日月形の模様があります。
 その熊を見てです、オズマは言いました。
「あの熊は」
「ツキノワグマだね」 
 教授が答えました。
「あの大きさと首の模様を見たら」
「アメリカクロクマやハイイログマとはまた違うわね」
「それがわかるね」
「ええ、当然シロクマともね」
「シロクマ、ホッキョクグマは毛色が白くてね」
「それですぐにわかるわ」
「しかも毛が長くて」
 それにというのです。
「大きいね」
「そうよね」
「ハイイログマも大きくて」
 教授は今度はこの熊のお話をしました。 
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