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星河の覇皇

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第八十三部第四章 戦線崩壊その五十四

「それでもだ」
「地方にもですね」
「ある程度の権限はあるべきですね」
「そちらにも」
「そうだ、勿論臣民の選挙は男女共に参政権のある普通選挙だ」
 このことは絶対だというのだ。
「オムダーマンのこれまで通りな」
「オムダーマンのよき部分はそのままで」
「そして、ですか」
「強くすべき部分は強くしていく」
「そういうことですね」
「その通りだ、だからだ」
 アッディーンはこうも話した。
「サハラはこれまでとは全く違う国家にもなる」
「近代化も進め」
「かつ発展していく」
「そうした国家になるのですね」
「これからのサハラは」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だからだ」
「それ故に」
「新しいものを取り入れつつ」
「よいものは残していく」
「そうもしますか」
「その考えは決まっている」
 既にというのだ。
「連合に行ってからな、やはり連合は違っていた」
「このサハラとは」
「豊かであり栄えてもいて」
「何もかもが最先端で」
「我々とはですね」
「別世界だった、だがその連合の様にだ」
 これからのサハラはというのだ。
「発展してだ」
「そして、ですね」
「そのうえで、ですね」
「豊かになり栄える」
「そうなるのですね」
「そうだ、ではまずはだ」
 アッディーンはさらに言った。
「今はサインを続けていこう」
「宜しくお願いします」
「ご多忙ですか」
「このことは」
 文官達も応えた、そしてだった。
 アッディーンは今は大統領としての責務を果たしていた、戦争の中でも彼がこちらの仕事から解放されることはなかった。
 それで仕事を終えた時こう言うのだった。
「では暫しだ」
「休まれますね」
「そうされますね」
「これより」
「仕事も大事だが休養もな」
 ここで言うのは睡眠である。
「必要だからな」
「ではお休み下さい」
「是非共」
「そしてですね」
「起きられれば」
「軍務もあるが」
 それと共にというのだ。
「こちらの仕事もする」
「わかりました」
「では宜しくお願いします」
「こちらも」
「書類がなくなることはないですので」
「国家元首が見て処理すべき書類がなくなればだ」
 その時はというと。
「その国がなくなる時だ」
「左様ですね」
「国家元首の仕事はその時までなくならないですね」
「決して」
「左様ですね」
「そうだ、その国がなくなるまでだ」
 まさにその時までというのだ。
「書類は出て来る、ならばな」
「閣下としてはですね」
「サインをされる」
「そうしていかれますね」
「裁決を下す」 
 サインをしてというのだ。
「そうする、しかしだ」
「休まれることも必要ですね」
「何といっても」
「だからですね」
「この度は」
「休む、だが何かあればだ」
 その時はというのだ。
「すぐに知らせてくれ」
「休まれる時も」
「その時もですか」
「何かあれば」
「その様にと」
「そうだ、危急のことにはだ」
 それこそというのだ。
「すぐに起きてだ」
「そしてですね」
「そのうえで、ですね」
「ことにあたられる」
「そうされますね」
「是非な、ではだ」
 こう言い残してだった、アッディーンは今は休んだ。国家元首としての彼の仕事が止まることは決してなかった。 
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