恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS
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第百三十九話 群雄、戦を終わらせるのことその三
「戦いは我等が押している」
「ですがそれでもです」
「そうよね。油断大敵よね」
「まだオロチや司馬尉がいるから」
「そうだ。だからこそだ」
「油断せずに敵を倒していきましょう」
実際にその手にある刃で敵を倒していく二人だった。そうしていた。
呂布もまただ。張遼、それに華雄と共にだ。
戦場にいた。その中でだ。
呂布は傍らにいる陳宮にだ。こんなことを呟いた。
「この戦いが終わったら」
「どうするのです?」
「ねねと二人で」
陳宮、彼女の名前を出してだった。
「行き場所のない動物達を集めて」
「それでなのです?」
「一緒に暮らしたい」
こう陳宮に言ったのである。
「そうしたい」
「ねねもなのです」
そしてだ。それは陳宮もだった。
確かな顔でだ。こう言うのだった。
「恋殿とずっと」
「暮らしたい?」
「生きていたいのです」
暮らすのではなかった。生きるのだった。
そのことを言いながらだ。そのうえでだ。
戦局を見渡してだ。こう呂布に告げた。
「今度は右です!」
「右の敵を」
「そうです。攻めるべきです」
戦局を見ての言葉だった。見ればだ。
実際に右の敵が乱れている。そこを衝くべきだというのだ。
「そうすれば敵に打撃を与えられるのです」
「わかった。それなら」
「恋殿にはこのねねがいつもいるのです!」
強い声でだ。陳宮は言った。
「だから何時までも一緒なのです!」
「そやな。そやったらや!」
「私達もだ!」
張遼と華雄がだ。微笑みだ。
そのうえでだ。二人はだ。
それぞれ呂布と陳宮の左右につきだ。二人と共にだった。
敵に突き進む。その中でまた言うのだった。
「うちもこの戦が終わったら関羽に告白や」
「私はそうだな、長寿の妙薬でも探すか」
「さて、戦が終わった時が楽しみや」
「泰平を楽しもうか」
「平和を手に入れる為に戦う」
呂布は表情が無いまま。その両手に方天戟を持ち。
その右の敵に突き進みながらだ。言うのだった。
「なら勝つ。絶対に」
「そうです。絶対なのです!」
陳宮はその呂布から離れない。そうしてだった。
戦いはさらに進んでいっていた。歌と共に。
草薙は神楽、八神と共にオロチとなったゲーニッツと戦っていた。そのゲーニッツはだ。
風だけではなかった。オロチの力もだ。
その両手から放ちつつだ。三人に対して悠然と言ってきた。
「さて。今の私はです」
「倒せるかっていうんだな」
「そう言うか」
「はい。私はオロチ最強の男」
その自負があった。確かにだ。
「その私にオロチが宿ったのですから。勝てますか?」
「ええ、勝てるわ」
毅然としてだ。神楽はそのゲーニッツに返した。
「私達は。必ず」
「今の私にもですか」
「貴方はかつて二千年前に封じられ」
最初の戦いだ。三人の祖先とオロチの最初の戦いだ。
そしてだ。さらにだと言う神楽だった。
「前にも私達に封じられたわ」
「だからだというのですか」
「私達は負けない」
毅然としたものは今もだった。
「例え何があっても」
「そう言うのですか。しかしです」
「そこから先は言うことがない」
こう言いだ。八神はだ。
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