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恋姫伝説 MARK OF THE FLOWERS

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第百三十八話 草薙、オロチを封じるのことその九

「ただ。俺を利用しようとした奴にやり返し」
「そしてそれからなのね」
「あいつを殺す」
 クリスと闘っている草薙を見て。そのうえでの話だった。
「それだけのことだ」
「貴方はその血脈とは別に」
「言った筈だ。そんなことはどうでもいい」
 またこう言う八神だった。
「俺は京を倒す。それだけだ」
「それは止められないのね、誰にも」
「俺は誰の言葉も聞かない。そういうことだ」
 こう言ってだ。八神は次の戦いを見据えていた。
 その草薙も二階堂も大門もだ。オロチの三人の一瞬の隙を見逃さなかった。
 オロチの三人はそれぞれの超必殺技を繰り出した。しかしだ。
 草薙達はそれぞれその技を防いだ。大門は受け身をしてだ。
 その受け身をして攻撃のダメージを最低限に抑えた彼にだ。社は言った。
「まさか全部受け身で防ぐなんてな」
「危ういところだった」
 最後の上への大きな投げも受け身で凌いでから立ち上がってだ。大門は社に言葉を返した。
「だが。今度はだ」
「どうだってんだい、一体」
「わしが攻める番だ」
 こう社に告げるのだった。彼を見据えて。
「それを言っておこう」
「言うねえ。俺も今の攻撃を防がれたのはな」
「不本意だというのか」
「さっきのせケリがついたと思ったからね」
 だからだというのだ。
「残念に思うのは当然だろ」
「ならばか」
「ああ、もう一度仕掛けさせてもらうぜ」
 不敵な笑みでだ。大門に言う社だった。
 彼はその両手を己の身体の前で旋回させている。まるで風呂を掻き混ぜる様に。
 そうしながらだ。その目を光らせてだ。
 大門に向かって突進した。そのうえでまた技を仕掛けようとする。
 だがその社にだ。大門は告げた。
「柔道の極意を言おう」
「何っ、極意?」
「左様、それを見せよう」
 こう言いだ。彼は突進してくる社を見据えていた。彼は今は動いていない。
 そしてそのうえでだ。社が彼を掴もうと手を出したところでだ。その手をだった。
 逆に掴みだ。そlこからだ。
「これが柔道の極意!」
「何っ、これは」
「敵の力を利用する!これこそがだ!」
 彼の地獄極楽落としを繰り出そうとした社にだ。逆にだった。
 大門はその彼の力をそのまま使ってだ。掴んだまま投げた。
 それは一度ではなく何度も何度も叩き着ける。その強さと勢いは己の力を利用されている社に防げるものではなかった。
 何度も叩き付けられさらにだった。社は。
 天高く放り投げられた。その大柄な身体が回転しつつ高々と舞う。
 そして大地に叩き付けられた時だ。大門は拳を天に立てて叫んだ。
「これで終わりだ!」
 その言葉通りだった。社は最早動けなかった。勝敗は決した。
 二階堂もだ。シェルミーの雷光拳を防いでからだ。即座にだ。
 カウンターで拳を繰り出してだ。そのうえでその技を出して叫んだ。
「雷光拳!」
「なっ、この技は」
「どうだ、俺の雷は!」
 シェルミーは防ごうとする。しかしだった。
 それは間に合わなかった。二階堂の拳はあまりにも速かった。
 そして雷の強さもだ。雷を操るシェルミーでさえもだ。
 凌げるものではなくだ。彼女も吹き飛ばされたのだった。
 その吹き飛ばされたシェルミーを見てだ。二階堂は会心の笑みで言った。
「これで終わりだな」
「そんな、私の雷よりも」
「確かにあんたの雷は凄かったさ」
 二階堂もそれは言う。
 しかしそのうえでだ。こうも言う彼だった。
「けれどな。俺の雷はもっと凄いんだよ」
「そういうことなのね・・・・・・」
「俺の勝ちだな」
 右手を己の顔の前に出して掲げさせてだ。勝利を言う二階堂だった。
 草薙もだ。クリスの大蛇薙ぐを防いでからだ。
 即座にだ。左手に炎を出してそこから全身を紅蓮の炎で覆い。
 右手から下にだ。それを繰り出したのだった。
「これで・・・・・・どうだ!」
「そんな、僕の炎よりも!」
「偽物の炎は本物の炎にはかなわねえ!」
 技を繰り出しながらだ。この言葉を出す草薙だった。
 
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