ハッピークローバー

「そうさ」
「そうですか」
「それで努力は絶対に何時かな」
「結果が出るんですね」
「それでカープは今強いだろ」
「阪神程でなくても」
「優勝出来ないのが広島の人には残念でもな」　
　玲子はこのことは少し苦笑いになって話した。
「けれどな」
「強いことは強いですね」
「阪神が強過ぎるだけでな」
「あのソフトバンクよりも強いですからね」　
　超巨大戦力と呼ばれるこのチーム以上にというのだ。
「そうですね」
「阪神は別格でもな」
「カープも強いですね」
「その必死の努力がな」
「結果に出たんですね」
「そうさ、それと逆にな」
　ここでだ、玲子は。　
　これまでの肯定する明るい顔から否定する真剣な顔になりそのうえで一華に対して話した。
「巨人はな」
「補強ばかりで」
「本当にチームを強くする、よくするな」
「努力をしなかったから」
「一切な」
「それでお金がなくなって」
「どんなチームかもわかってな」
　選手を使い捨てにする、だ。巨人は生え抜きのスター選手以外はそうとしか思わない。これこそ巨人の本質である。
「それでな」
「人が来なくなって」
「あの有様だよ」
「超絶弱小球団ですね」
「何の努力もしなかったからな」
　その結果というのだ。
「ああなったんだよ」
「努力しないとですね」
「ああなるんだよ」
「努力したらカープみたいになって」
「努力しなかったら巨人みたいになるんだよ」
「そういうことですね」
「そうさ」
　一華に真面目な顔で話した。
「努力は嘘吐かなくてな」
「何時かですね」
「結果が出るさ」
「けれどその結果は」
「何時出るかなんてな」　
　それはというのだ。
「人にはわからないさ」
「だから努力を見ろ、ですか」
「人はな、それで結果ばかり言って努力を見ない奴はあてにはな」
「しないことですか」
「自分は、だからな」
「そのこと覚えておきますね」
「ああ、そうしてくれるか」
「はい」
　一華は確かな声で頷いた、そうしてだった。
　昼食を食べた後の午後はまた練習をした、それから。
　風呂に入って飲んで食べたが一華は日本酒を飲みつつ友人達に言った。
「今日凄い勉強になったらね」
「ええ、海軍さんの資料観て」
「それで円地先輩のお話もあったい」
「勉強になったわね」
「物凄くね」
　友人達も飲みながら応えた。
「そうなったわね」
「本当にね」
「よかったわ」
「何かと参考になって」
「ためになったわ」
「そうよね、それでね」　
　さらに飲みつつだ、一華は言った。