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アイドルを真似てみた

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第二章

「今の私」
「まあ悪くないんじゃない?」
「それなりに似合ってるわ」
「背とかスタイルは違っても」
「それでもね」
「それならいいけれどね、じゃあ茉祐ちゃんの髪型とメイクでいくわね」
 ファッションもだ、こう話してだった。
 香菜はそのファッションでいた、そんなある日のことだった。
 テレビで昔のドラマを観てだ、母に言った。
「何か昔の若い女の人ってね」
「どうしたの?」
「髪型同じ感じよね」
 首を傾げさせて言うのだった。
「どうもね」
「それね」
 母がここで言ってきた。
「昭和のその時期ってその年齢の女の子大抵よ」
「この髪型なの」
「この頃トップアイドルって末田生子さんでね」
「ああ、あの人ね」
 香菜はその名前を聞いて応えた。
「知らない人いないわね」
「今でもね、あの人がトップアイドルで」
 その頃はというのだ。
「それでね」
「皆髪型真似てたのね」
「そうよ、それであんたもね」
「茉祐ちゃん真似てるし」
「今もそうなのねって思ったわ」
「そうだったのね、まあ人気のある人の真似するのって」
 香菜はテレビを観つつ言った。
「普通ってことね」
「誰でもするわ、お母さんだって若い頃女優さんの髪型だったし」
「そうなの」
 香菜は自分そっくりの外見の母を見て言った。
「お母さんも」
「ええ、お父さんも若い頃俳優さんの髪型だったし」
「当時人気の」
「仲邑徹さんね、お母さんは加藤麗子さんだったのよ」
「あのグラビアで有名だった」
「そう、人気がある人を真似るのはね」
 このことはというのだ。
「誰でもなのよ、別に悪いことでもないし」
「またそう言うのね」
「そうしてファッションとか勉強するのもいいことよ」
「じゃあそうしていくわね」
 これからもとだ、こう言ってだった。
 香菜はそのまま茉祐の真似をしていった、そして暫くするとその時人気のアイドルの真似をしていった、そうしてファッションを楽しんでいったのだった。


アイドルを真似てみた   完


                2023・4・20 
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