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IS 〈インフィニット・ストラトス〉 飛び立つ光

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激突する幻想
  強光異変

閃輝が幻想郷に戻ってから1週間が経過した、その間に幻想郷には夏がやって来て、毎日が暑い日々が始まった。

幻想郷 博麗神社境内

幻想郷と外の世界を隔てる博麗大結界を見張る役割がある神社内では白と赤の色をして
脇が見えている巫女福を纏った少女、博麗 霊夢が箒を持って境内の掃除に謹んでいた。

「ふぅ・・・暑いわね・・・」

霊夢は額に流れる汗を拭って、箒で地面を掃き続けるが、途中で更に日差しが強いものへ
となり、体感温度を更に上昇していく。霊夢はその暑さに、呻き声を上げる

「ウウ・・・更に暑くなってきた・・・こうなったら闇夜さんに頼んで
この日差しを何とかしてもらうしかないわね!」

霊夢は掃き掃除を破棄するかのように、箒を投げ出し、身体を浮遊させて
魔法の森へと飛んでいった、目的は闇夜に日差しを弱めてもらう事
闇夜の能力は、光を操る程度の能力、それを使用すればこの異常な日差しを弱める事も
用意に可能なのである。霊夢は魔法の森に到着した、森は多くの木々で日陰が多い為
幾分かは涼しいが、日差しが肌を照らすとかなり暑い。
霊夢は凄まじい速度で、あっという間に闇夜と魔理沙、そして閃輝が住まう家に到着した
乱暴に玄関の扉を叩く霊夢

「闇夜さん!お願いがあるんですよ!!」

霊夢は大きな声だが、敬語で闇夜に問いかけていた、闇夜は博麗神社の数少ない参拝者の
一人である為だ。そして稀に食事を作ってくれる為に、霊夢は闇夜に対して敬語で
話している、すると、扉が開いて魔理沙が出てきた。

「何だよ霊夢、そんなに叩いたら扉が壊れるぜ」

魔理沙は乱暴に扉を叩いた霊夢を咎めながら、家の中から出てきた

「そんな事より!闇夜さんは何処に言ったのよ!!?私は闇夜さんに用があるのよ!」

魔理沙は一瞬、霊夢も闇夜を狙っているのかと疑ったが、冷静に考えて
今の季節に気づいて、霊夢が来た理由について納得した。

「兄ちゃんなら居ないぜ、夏になると日差しが強くなって、自分の能力が
強くなっちまうから何所に行って制御に専念してるぜ?」

魔理沙によると、闇夜の能力は夏になると必然的に日差しが強くなってしまう為
光を操る能力が強くなってしまう為、何処かに移動し能力の制御に専念しているという
それを聞いた霊夢は、がっかりとしてしまったが
その間にも、日差しはどんどん強さを増して行った。それは日陰に包まれている
魔法の森の温度も上昇して行った

「幾らなんでも可笑しいぜ、こんな日差しが強くなるなんて・・・」
「これはもう・・・異変ね!!」

霊夢はこの異常な日差しを、異変と判断した、魔理沙はその様子を見て軽く呆れた

「はぁ・・・まあしょうがないか、付き合うぜ」

魔理沙は箒を持って、霊夢と共に魔法の森を飛び出して行った

「で?何処に行くんだ?」
「まずは人里で、劾の能力で日差しを強くしてる奴の行方を、捜して貰うのよ」

魔理沙は霊夢が以外に考えた事に驚いた、そのまま二人は人里に向かって行った

紅魔館

「あ~・・・暑いわね~・・・」
「う~・・・」

部屋の中では紅魔館の当主、レミリアとその妹のフランがあまりの暑さに項垂れていた
夜中もあまりの蒸し暑さに寝付けずに、1日中起きっ放しで現在は、閃輝が大きな団扇で
二人を扇いでいた。紅魔館には河童の技術が一部採用されていて空調設備が付けられたが
地下の霊脈と太陽光をエネルギーとしているのだが、回線に不備起きてしまった為
現在、咲夜とにとりが修復作業をしている。偶々訪れていた閃輝は、治るまでの間
レミリア達を扇がされていた。

「もっと強くして~・・・」
「閃輝~・・・暑いよ~」

レミリアとフランは涼しくないのか、閃輝に強くするように言う
閃輝も流石に、暑さでイライラしているのかムキになって能力を使って扇ぐ速度を早くし
凄まじい風を起す

「これでどうだぁああ!!!」

肝心のスカーレット姉妹は涼しそうに、気持ち良さそうな顔をしている

「あ~最高ね」
「がんばれ~閃輝~」
「ぬおおおぉおおおお!!」

・・・30分後・・・

「ゼェゼェ・・・」

復帰した空調によって、室内は涼しくなったが閃輝はかなり速く身体を動かした為
身体が熱く、ソファに倒れこみダウンしていた。そんな閃輝を咲夜が看病していた。

「大丈夫?」
「ええ・・・なんとか・・・」

閃輝は漸く楽になってきたのか、ソファから身体を起した

「お嬢様から、この暑さを何とかするように言われたわ。これじゃ夜も大変だし
私も外に出にくいわ」
「でも、紅魔館は空調が・・・」

閃輝は復帰した空調の事を言うが、咲夜は頭を横に振った

「この日差しは異常よ、幾ら夏と言ってもこんな日差しにはならないわ
お嬢様はこれを異変だと言ってるわ」

閃輝はレミリアの意図を察したのか、ため息を吐きながら立ち上がった

「っで、お嬢様はこの日差しを何とか元に戻せと?」
「そういう事」

そう言うと、咲夜と閃輝は同時に部屋の外に出て廊下を歩き、紅魔館の外に出て
空を飛んで紅魔館から飛び去って行った

幻想郷に起こった新たな異変、それに立ち向かうは博麗の巫女と魔法使い
博麗 霊夢と霧雨 魔理沙のペアと完全で瀟洒な従者と速度を統べる魔法戦士
十六夜 咲夜と霧雨 閃輝が異変解決に乗り出す!!


「・・・さあ来い・・・俺を楽しませろ・・・さっさと来ねぇと幻想郷は干乾びるぜ」

「やめろぉ・・・俺を侵食すんじゃねぇ・・・」

「シャハハハ・・・俺は無敵だぁ・・・シャハハッハハハ!!」

「頼む・・・誰も来るなよ・・・」


霊夢と魔理沙は魔法の森から人里へと到着した
人里に入ると、日差しが弱くなり人里の外と比べるとかなり涼しい

「あ~涼しいわ~」

霊夢は何処からか持ってきた団扇で、自分を扇ぎながら人里を歩いていた
魔理沙は以前闇夜が製作した『氷晶飲料』を飲んで体温を下げて気温に耐えていた。

「それにしても、何で人里はこんなに涼しいのかしら?」

霊夢が人里と、人里の外の気温差がこれほど大きいのかと疑問に思った
その時、魔理沙はある甘味所を発見した

「おっ!あれは師匠の甘味所じゃないか!霊夢、今日は甘味所が空いてるぜ!」
「行くわよ!」

霊夢と魔理沙は甘味所の方向に身体を向けて歩き始めた、闇夜か閃輝がいたら

「異変は良いのかよ・・・」

っとつっこみをいれるであろう

「師匠~!」
「こんにちわ~」

霊夢と魔理沙が発見した甘味所は、移動式の店舗で手作りと思われる看板には様々な茶菓子が載せられているが

「あれ?魔理沙姉に霊夢さん?」
「あら、奇遇ね」

なんと店の椅子に座っていたのは、閃輝と咲夜であった
二人の手元には湯飲みに入った緑茶が見えた

「閃輝君に咲夜、一体如何したのよ?」

霊夢は取り合えず閃輝の隣に座り始めた魔理沙の隣に座って先に甘味所を訪れていた閃輝と咲夜に尋ねた。

「この日差しよ、お嬢様から何とかしろって言われての」
「それで、たまたま紅魔館にいた俺も咲夜さんに同行してる訳」

そう言って二人は同時に湯飲みを持って、緑茶を飲んだ
すると店の奥から手に、イチゴ大福と団子が乗った皿を持った覇狼が出て来た

「おや、魔理沙ちゃんに霊夢ちゃんも来たのですか。取り合えず閃輝君、咲夜さんイチゴ大福とみたらし団子ですよ」

そう言って覇狼は閃輝と咲夜に、茶菓子を渡す。
覇狼は椅子の前に置かれているテーブルの上でお茶を入れながら霊夢と魔理沙に尋ねた

「で、お二人も閃輝君達と同じ異変の解決ですね」
「流石師匠!その通りだぜ!」

師匠と言われて覇狼は、柔からかに微笑んだ

「師匠は止めてください、魔理沙ちゃんは私の弟子を卒業したのですから。闇夜君同様にね」

そう言って霊夢達にお茶を出す覇狼、闇夜に魔法を教えた師匠的なポジションで
魔理沙も魔法を教わっており、その魔法技量は闇夜も到達出来ていない

「それで劾君がいないのは空間を操って日差しを調整しているからで私でも日差しを強くしている者を特定は出来ませんが、場所は特定出来ます」

覇狼は、懐からお手製と思われる幻想郷の地図を取り出してテーブルの上に広げた、閃輝達はそれを覗き込むように見た。覇狼は地図の人間の里の上に指を置いた

「いいですか?ここが今私がいる人間の里、そして・・・」

指を斜め左に動かしていくと、無名の丘の上で指が止まった

「ここです。ここにかなり霊力と・・・なんでしょうこの、肌を焦がすような力は」

覇狼は何か強い力に違和感を感じながら、この異変の犯人の居場所を4人に伝えた
何か強い力を感じたようだが、霊夢達は引き下がる気など到底なかった。
何時の間にか茶菓子を食べ終わり、席から立っていた

「さて、場所も解った事だし行くわよ」
「おう、じゃあな師匠」
「じゃ行って来ます」
「では、御代はここに置いておきます」

霊夢を先頭に、魔理沙、閃輝、咲夜と身体を浮遊させて飛んでいった
それを手を振りながら見送る覇狼、そして更や湯飲みを片付けて空を見上げた

「・・・なんでしょうか・・・この私が生まれ変わる前に味わったような感覚は・・・
何も無ければいいのですが・・・」

空間が操られている為、人里に日差しの影響は無いが外では日差しは猛威を振るっている
覇狼もその日差しの強さには驚いている。自分が解決に向かっても良いのだが
以前、覇狼が解決に出向いた際に遂に力を出し過ぎた為、大地を一部斬ってしまった事
があり、それ以来紫が許可を出さない限り行動出来なくなってしまったのだ。

覇狼は胸の前で、手を合わせて目を閉じて拝むように霊夢達が飛び去った方向を
向いて祈った

「(幸運を祈りますよ・・・霊夢ちゃん、魔理沙ちゃん、咲夜さんそして閃輝君)」
「は、・・・覇狼さん・・・」

覇狼は呼ばれたことに気づいて後ろを向くと、そこには
金色のふわふわとした柔らかな髪のショートヘアーで青い色のワンピースの上に白い布に、腰に赤い長いリボンを巻いており
頭にも赤い頭飾りをつけており、更に目を引くのは彼女の周りを浮遊している
可愛らしい人形、彼女は『七色の魔法使い』アリス・マーガトロイド、彼の経営する甘味所の常連でも在る

「シャンハ~イ!」
「ホラ~イ!」

アリスの周囲を浮遊している上海人形と蓬莱人形は覇狼に飛びついた
それを優しく受け止める覇狼を見るアリスは、上海と蓬莱を羨ましそうに見ている。

「何時も御免なさい、覇狼さん」
「いいえ、私にとっては可愛い孫のような存在ですよ」

そう言って覇狼は上海と蓬莱を頭の上に移動してもらった
上海と蓬莱は嬉しそうに喜んで頭に移った。

「シャンハ~イ♪」
「ホラ~イ♪」
「はいはい、上海ちゃんも蓬莱ちゃんも後でちゃんとお相手してあげますよ。アリスちゃんは何時もの茶菓子で宜しいですか?」

覇狼はごく普通の様に、アリスと話、アリスを椅子に座ってもらい、お茶を出す

「あ、有難う御座います///(ふ、二人っきり・・・このシュチュエーションをどれだけ待った事か!)」
「今日はどんな魔道書を見せてくださるのですか?」

アリスは毎回様々な魔道書を覇狼に見せに来ている、それと交換に覇狼が作り上げた魔法が収録された魔道書を見させてもらっている
その魔道書に収録されているのは、強力な魔法を始め、治癒魔法に身体に関係する魔法、更には何か強力な力を秘めた者を召喚する魔法などなどだが
アリスは覇狼の傍にいられるという事を一番の目的にしている

「これはどんな魔法なんですか!?」
「これはですね・・・(・・・霊夢ちゃん達に龍神の加護がありますように・・・)」」

覇狼は心の中で、祈りながらアリスに魔道書を見せながら魔法を教える

「それにしても、魔理沙。貴方の師匠が、あの『優しき龍神、龍刃 覇狼』だとは思わなかったわ」

咲夜は飛行しながら、同じく閃輝の隣を飛行している魔理沙に問いかけた。それを言われると
魔理沙は、自身有り気に胸を張って行った。

「ふふん、私もそうだけど兄ちゃんだって師匠の弟子なんだぜ?そもそも、私が師匠と知り合った元は兄ちゃんの紹介なんだから」

魔理沙は幼い頃、闇夜と暮らしている際に闇夜に連れられて覇狼の元を訪れ、覇狼に才能を見抜かれ
弟子にして貰い、覇狼の元で魔法を学んだ。覇狼の元で魔法を学び、闇夜と戦って魔法の純度を高めるっと言う事を繰り返していた。
それは閃輝の修行にも採用されるほど効率の伸び幅が良い物なのだ。

「まあ、俺も覇狼さんに魔法を見て貰ったりしたしね。でもあの人の力は凄いよ。俺の全力の剣技や咲夜さん仕込みのナイフも、霊力を全て注いだ魔法も利かなかったよ」

その言葉に、霊夢は当然と笑った。

「当たり前よ、お父さんに勝てる奴なんて居ないわ」
「?なんで貴方が覇狼さんを『お父さん』って呼ぶのかしら?」

霊夢の覇狼に対する呼び方に、疑問に思った咲夜は霊夢に尋ねた

「あの人は、私が小さい時に育ててくれた育ての親なのよ。私が熱出した時なんか、一睡もしないで、付きっ切りで看病してくれたり、一緒に買い物したり、遊んでくれたりね。
私が巫女として動ける歳と力を付けたら人里に移り住んだのよ。それも一月に1回ぐらい神社に来てくれるんだけどね」

霊夢は昔を懐かしむように、嬉しそうな笑みを浮かべて空を見上げた。日差しは強いがしっかりと空を見る霊夢は、本当に覇狼を父と思っていると伝わってくる。

「へぇ~初耳だぜ・・・師匠が偶に店を開けてないと思ったら霊夢の所に行ってたのか」
「それだけじゃないわ。お父さんは博麗大結界の源。博麗大結界はお父さんの神力が元に形成されてるのよ?因みに博麗神社の神様もお父さんよ」

霊夢の言う事は、魔理沙達を驚かせていた。覇狼が居るからこそ外の世界の常識と幻想郷の常識が分け幻想郷と外界は分けられている。が、霊夢の言葉に疑問も浮かび上げる。
覇狼は博麗神社の神である?それならば参拝がまったく無い博麗神社で有れば、信仰を多く得る事は出来ない。信仰が少ないと言う事は、神の力が小さいと言う事だ。
だが覇狼は、それにも関わらずに博麗大結界の源となっている。

「貴方達の疑問も理解できるわ」

魔理沙達が疑問に思っていると、霊夢が口を開いた。

「なんでも元々の神力が異常に多くて信仰がなくても十分に力を発揮出来るぐらいなんだって。それで紫に神社に神が居ないから、博麗神社の神になって言われて引き受けたらしいわよ。信仰が無くても存在出来るのは、お父さんの能力に関係してるって聞いたわ」

霊夢の語った事に、魔理沙達は驚く所か、最早呆れていた。どれだけ力が強い神なんだと

「はあ・・・それで引き受けるってどれだけ、御人好しな神様よ」
「まあ、そこが師匠の良い所なんでぜ?メイドty「話は、そこまでみたいだよ
咲夜さん、魔理沙姉」・・・みたいだな」

閃輝は、咲夜と魔理沙の会話を途中で遮った。それは・・・前方に黒光りする光を纏った人間と形の
何者かが、仁王立ちしているからだ。

咲夜はナイフを構え、霊夢は札を取り、魔理沙は八卦炉を構え、閃輝は、スカーレッド・ロンギヌスを握って、前方に向ける。

「シャ~ハッハハハ!良く来たな!博麗の巫女、吸血の従者、魔法使いに魔法戦士さんよ!」

その者は大きな笑い声を上げて、顔を上げた。その者の顔に霊夢達は驚愕した

「「「「な!!!??」」」」
「驚いたか?まあ、解らなくは無い。俺は霧雨 闇夜だ!」

声こそ違うがその者は魔理沙と閃輝の兄、『人賢者、霧雨 闇夜』なのだ

「兄ちゃん・・・」「闇兄・・・」

魔理沙と閃輝は何が何だか、理解できなかった。何故、目の前に兄が居るのか

「闇夜さん・・・貴方がこの異変の原因なのね」

霊夢は、闇夜が異変を起した犯人だと思っていた。咲夜も、同様のようだ。咲夜はナイフを三本持って
警戒している

「シャ~ハハハッハハハハ!正解だぜ!俺がこの異変の犯人だ!?が!?」

闇夜は笑い出したかと思えば、突如、胸を押さえて苦しみ始めた

「兄ちゃん!!?」「闇兄!?」

魔理沙と閃輝は、いきなりの闇夜の異常に驚く。闇夜は元々体が丈夫ではない。今では昔と比べると、かなり強靭な身体になっているがまだ不完全である、それで身体に異常が起きたのではないかと二人は
心配になったのだ。

「貴様ぁ・・・まだくたばっていなかっタカ・・・グボゥ!デてクるナ!!」
「黙れよ・・・この身体は俺の身体だ・・・てめぇなんかの好き勝手に使われて堪るかよ・・・!」

途中で闇夜の声が変わり、本来の声に切り替わって自分ではない者を押さえ込んでいる様にも見える。

「魔理・・沙・・・閃輝・・・霊夢ちゃん・・・咲・・・夜さ・・・ん・・・
今、俺の身体には・・・俺じゃない意識がある・・・そいつが能力を伝って俺を支配しようとしてる・・グハァ・・・さっさと俺を倒せ・・・!コイツヲ抑え切れてる内に・・・!!」

闇夜は自分の身体に起きている現状を語った。今、闇夜の身体には、闇夜とはまったく違う意識が宿っている。それは、夏の日差しによって増幅している能力を伝って、闇夜を支配しようとしていると。
闇夜は、それを押さえつけようとしている様だが、それも限界のようだ。

「はぁ!シャ~ハハハハ!黙って俺に支配されてロ!!行くぞ!闇星『ダーク・ディメンジョン』」

闇夜に宿った意識は、闇夜の物ではないスペルカードを発動した。
不規則な動きをする弾と、規則的な動きをする弾が凄まじい勢いで放たれていき、更に漆黒のレーザーまでもが、放たれてくる。

「っと!魔理沙姉!これ完全に闇兄のスペルカードじゃないぜ!」
「ああ・・・兄ちゃんの身体を勝手に使うなんて・・・許せないぜ!!」

閃輝は、スカーレット・ロンギヌスで弾幕を弾きつつ、魔理沙に叫ぶ。魔理沙は怒りに燃えながら
八卦路に霊力を注いでいた。

「食らいなさい!」
「はっ!」

霊夢と咲夜は同時に、ナイフと札を飛ばして闇夜を狙うが、闇夜はそれを簡単に回避して弾幕を放ち続ける。

「はぁあ!めんどくせぇな。なら、闇夜の最強のスペルカードを使って終らせてやるぜ!創星『カオス・オブ・プラネット』」

闇夜が、スペルカードの名を宣言しきると、闇夜の姿が消えて、周りは宇宙のような風景に切り替わる
それを見た閃輝は大いに焦る。

「や、やばいぜ!これは闇兄の最強スペカ!!」
「焦るなよ、閃輝」

焦る閃輝だが、魔理沙は妙に落ち着いていた。

「で、でも!」
「このスペカには突破口があるんだぜ?」

魔理沙は、闇夜の最強のスペカを破れると宣言した。

「でもどうやってよ?」
「あの闇夜さんの最強のスペルカードよ?」

霊夢と咲夜も疑問に思ってしまう。が、魔理沙は笑っていた


「前に師匠が言ってたぜ。兄ちゃんの最強スペルカード、創星『カオス・オブ・プラネット』は、弾幕を放つまでに間がある。その間に閃輝、最大パワーで魔法を放つ、これだけだ」
「そ、それだけ!?ああ、もう!解ったよ!やってやるよ!!

閃輝はあまりに単純な方法に、疑問に思うが、自棄になり手の前に魔方陣を展開する

「速度を統べる閃光が命ずる、我の速度に従い、力を我に与え全てを破壊せよ。
速破『フォルスティング・ブレイザー』!!!!」

閃輝が叫ぶと、魔方陣から数十メートルはある超極太レーザーが発射された。それは真っ直ぐに暗黒の宇宙のような空間に向かっていくと、空間に突き刺さり、そのまま空間に亀裂を入れて行き、遂には、
空間を打ち破り、力技で闇夜の最強スペルカードを突破した

「ナニィイイイ!!!!???」
「いまだぁああ!!!!!!!」

魔理沙の周りに大量の光球が形成させ、そこから大量のレーザーが発射され、闇夜に襲い掛かった。
闇夜はそれを、ギリギリで回避するが、魔理沙は攻撃の手を緩めない。

「まだまだ!ブレイジングスター!!」

魔理沙は後ろに八卦炉を構えて、マスタースパークを放ち、それを推進力にしその勢いを利用して、福音に体当たりをする。

「ぐはぁ・・・!!」

闇夜はそれをまともにくらい上に弾き飛ばされる。そして魔理沙は箒の上に立ち、八卦炉を構える
すると八卦路の前に五芒星の魔方陣が形成される。

「これ終わりにしてやるぜ!ファイナル・・・マスタァァァ・・・」

八卦炉に霊力が集中していき、魔方陣の前に福音が落ちてきた瞬間!

「スパァァァァァァアアアアアアクウウウゥゥゥッ!!!」

五芒星の魔方陣から、閃輝が放った広範囲のマスタースパークよりもかなり太く、より破壊力が遥かに高いレーザーが放たれた。それは闇夜を飲み込んだ。

「ぐがぁああああ!!!!!ソンナァァアアバカナァアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」

叫び声を上げる闇夜だったが、ファイナルマスタースパークを受けている際に、黒い何か燃え尽きるのが、見え魔理沙は直ぐ様、照射を中止して闇夜を受け止めた。 
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