八条学園騒動記
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第六百九十三話 オーストラリア人の夢その五
「健康面で」
「かなり悪いわね」
ケイトもそれはと答えた。
「そこまで太ってると」
「出世以前にね」
それこそというのだ。
「健康で不安があるから」
「充分動けるかどうかすら」
「その時点で問題だから」
「それでなのね」
「もうね」
そうした事情があってというのだ。
「当時のアメリカだとね」
「太ってる人は出世出来なかったの」
「只の肥満じゃなくて」
肥満といっても程度がある、ただ腹が出ている程度のものもあれあば今ベンが言ったレベルのものもあるのだ。
「そこまでだとね」
「もう健康がどうかで」
「満足に動くことすらだよ」
「出来ないから」
「だからね」
それでというのだ。
「当時のアメリカではね」
「そこまで太ってる人がなのね」
「対象だったんだ」
肥満のというのだ。
「逆に言えばそこまで太ってる人がだよ」
「当時のアメリカにはいたのね」
「それも結構な割合でね」
「そうだったのね」
「それで社会問題にもなっていて」
そして世界中から言われていた。
「そうした考えもなんだ」
「あったのね」
「アイスとかフライドチキンとか」
ベンは今度は食べものの話をした。
「ハンバーガーとかピザとかね」
「そうしたものばかり食べて」
「それでね」
「太ってる人が多かったのね」
「当時のファーストフードは栄養バランス悪かったし」
この時代から見るとかなりだ。
「カロリーもね」
「高くて」
「それでだったんだ」
そうした事情もあってというのだ。
「運動をしなかったら」
「そこまで太ったのね」
「お腹の脂肪が膝までいく位ね」
「ううん、今そこまで太ってる人ってね」
トブは眉を曇らせて述べた。
「まずね」
「いないね」
「連合ではね」
「エウロパやサハラでもだよ」
連合以外の国でもとだ、ベンは話した。
「それでマウリアでもね」
「いないね」
「特にサハラではね」
「いよいよ統一されそうだね」
「あそこは戦争ばかりでね」
そうした状況でというのだ。
「太ってたら戦えないし」
「戦争ばかりしてると」
「食べることというか生活がね」
これ自体がというのだ。
「余裕がなくて」
「それでなんだ」
「太ることは」
「ないんだね」
「戦争してる国は」
古今東西とだ、ベンは心の中で思いつつ話した。
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