星河の覇皇
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第八十三部第四章 戦線崩壊その十一
「敵の神経はすり減らした、だがな」
「それで、ですね」
「敵への攻撃は、ですね」
「基地や防衛兵器に向ける」
「そうしますね」
「ここでそうしたものを攻撃してだ」
破壊すればというのだ。
「余計にだ」
「はい、ティムール軍は精神的に追い詰められる」
「そうなりますね」
「精神的に疲弊したところで防衛の頼りであるそれを破壊すれば」
「その時は」
「これ以上までになくだ」
まさにというのだ。
「追い詰められる、そして当然だ」
「防衛用兵器や基地を破壊すれば」
「その分敵の防御力は弱まります」
「だからですね」
「ここで、ですね」
「集中攻撃だ、勿論敵も守ろうとするが」
それでもというのだ。
「しかしだ」
「それでもですね」
「何時何処から攻められるかわからない」
「ティムール軍にしてみればそうなので」
「攻撃側の利点はだ」
それは何かもだ、アッディーンは話した。
「攻撃する場所と相手を自由に選べる」
「そのことですね」
「しかもそこで姿が見えないと」
「その効果はさらに上がる」
「それもかなり」
「だからですね」
「そうだ、ここはだ」
まさにというのだ。
「そうして自由に攻めていくぞ」
「わかりました」
「それならですね」
「防衛兵器や施設ですね」
「今度は」
「艦隊への攻撃の分もだ」
そちらに向けている戦力もというのだ。
「全てだ」
「そちらに向けますね」
「そして敵の盾をなくす」
「そのうえで」
「さらにですね」
「動く、まずは敵の盾をなくし」
そしてというのだ。
「そこからさらにな」
「はい、次の手ですね」
「次の手も打ちますね」
「そうしていきますね」
「敵が打つ手がないならだ」
それならばというのだ。
「こちらは打つべき手をだ」
「打っていきますね」
「敵が動かない間に」
「戸惑っている間に」
「さらに攻めていくのですね」
「そうしていく、ではいいな」
こう言ってだ、そのうえでだった。
アッディーンは今度は防衛兵器や基地、コロニーレーザーや要塞そして防衛衛星といったものにだった。
攻撃を次々と行ってだ、そうして。
破壊していった、確かにティムール軍も防ごうとするが。
どうしても遅れ完全ではなくだった。
損害を出していく、コロニーレーザーは魚雷の一発で完全に破壊され強固な要塞も次々と攻撃を受け。
そうして破壊されていった、この事態に。
アブーもフラームも何とか手を打とうとするが見えない敵にどうしようもない、それで残念ながらだった。
ティムール軍は損害ばかり出した、それでだった。
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