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イベリス

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第九十一話 合宿打ち上げその三

「やっぱり疲れたわ」
「私も、お昼には解散になったけれど」
 手芸部の方もとだ、クラスメイトも答えて話した。
「ずっと編んだり縫ったりね」
「手芸してたのね」
「それでミシンも使ったし」
「色々やったのね」
「それでね」
 その為にというのだ。
「もうね」
「かなり疲れたのね」
「そうなってきたわ」
「何かこの時間になるとよね」
「急にね」 
 二人共顔に疲れが出て来ている、だが心地よい感じである。そうした顔になっていて話をするのだった。
「そうなってきたわね」
「そうよね、だからもう今日は」
 咲はまた言った。
「これでね」
「寝るのね」
「ご飯食べたら」
 そうしたならというのだ。
「お風呂入って」
「寝るのね」
「もうお風呂はゆっくりで」
「そうして入って」
「それで疲れを取って」
 咲はさらに話した。
「今日はぐっすりとね」
「寝るのね」
「ええ、しかも夏はね」
 季節の話もした。
「ただでさえ汗かいて」
「それで体力減ってるわね」
「だからね」 
 このこともあってというのだ。
「それで尚更ね」
「よく寝るのね」
「そうするわ、これでもよくお水とか飲んでね」
 そうもしてというのだ。
「水分補給もしてるし」
「熱中症にもならない様に」
「そうもしてるしね」
「咲っち色々考えてるのね」
「というかね」
「というか?」
「私ねっからの文化系で運動もしないから」
 だからだというのだ。
「体力もね」
「ないって言うの」
「だからね」
 それでというのだ。
「余計にね」
「身体に気を使ってるの」
「歩く位しかしないから」
 身体を動かすことはというのだ。
「登下校とかお家で犬の散歩とか」
「そういえばワンちゃん飼ってるのよね」
「トイプードルの女の子ね」 
 モコのことを思い出しながら話した。
「その娘のお散歩とかね」
「それ位なの」
「身体を動かすって。あとお家でお料理やお掃除もするけれど」
「他にはなのね」
「これといってね」
 自分から言うのだった。
「身体動かさないから」
「体力ないっていうのね」
「このこと自覚してるから」
「普段から身体のこと気をつけてるの」
「そうなの」
 まさにというのだ。 
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