| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

神々の塔

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第九話 自然もありその八

「確か」
「ああ、キリスト教で言う天国やな」
「そっちやね」
「それに行っても輪廻から解脱せんどな」
「また他の世界に行く」
「六道のな」
「仏教ではそやね」
「それでや」
 羅はシェリルにさらに話した。
「解脱せん限りな」
「六道を巡る」
「仏この世界で言う神霊にまでならんとな」
 解脱してというのだ。
「そうなる、そやからな」
「それぞれの神霊の世界にやね」
「生まれ変わったらな」
「その世界におる人として生きる」
「そうなるわ、人がおるのはな」
 それこそというのだ。
「この世界だけやない」
「他の世界にもおって」
「それでそれぞれの神霊に言われたら」 
 命じられればというのだ。
「さっきの人達みたいにな」
「出て来るか」
「試練としてな」
「そういうことやな」
「そうした場所ってことやな、ここは」
「まさにな」
「ほなや、人が来てもな」 
 にやりと笑ってだ、トウェインは言った。
「敵が来てもな」
「それでもやな」
「全力で戦ってな」
「勝つだけやな」
「試練は乗り越えるもんや」
 トウェインはこうも言った。
「そやろ」
「その通りやな」
 シェリルはトウェインのその言葉に頷いて応えた。
「まさに」
「乗り越えんとな」
「成長出来ん」
「そうしたもんやな」
「そや、試練とは何か」
 シェリルは考えつつ言った。
「それは神が与えるもんや」
「人にな」
「それを乗り越えさせてな」
「成長させるもんやな」
「ああ、この世のことはな」
「神が動かしてる」
「神霊と言うべき存在がな」
 この塔に集う彼等がというのだ。
「その中でや」
「人は生きてるが」
「無限に成長するものでな」
 それでとだ、トウェインに話していった。
「それでや」
「成長する為にな」
「試練がある」
「神霊が与えてくれるわ」
「そやからな」
「それを乗り越えたらな」
「成長出来る」
 シェリルのこの言葉は強いものだった。
「確かにな」
「その通りやな」 
 施はシェリルのその言葉に頷いた。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧